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31. ページ36

小「俺、淳太に出会って淳太が作るケーキに一目惚れしたんすよ。」





「へぇ……その気持ちわかります。」




そう言いながらいつもの席に座る。




小「ふはっ、それで弟子にしてください!って頼み込んで。このカフェに来たんです。」



「へぇ……ふふっ、」






私の笑い声に小瀧さんは顔を赤くして、






小「な、なんで笑うんですか!」




なんて言ってくる。






「小瀧さん、素敵な人やなって思ったんです。」




いきなり私がそんなこと言うから 小瀧さんはぽかん、としている。





「ほんとに、一生懸命な人やなって。」





私はほっ、と椅子から離れるとキッチンに向かい、




「ザッハトルテ、食べてもええですか?」




って聞いてみる。





小瀧さんは、



顔に喜色を浮かべて、

はい、って答える。




小瀧さんはフォークと、一切れのザッハトルテを

私の前に置いてくれる。





「いただきます。」


ぱちん、と手を合わせる。




丁寧にフォークをいれて、


一口食べてみる。




「美味しい……、これ、めっちゃ美味しいやないですか!」



こんなザッハトルテ初めて食べた。




小「………ふはっ、そんなリアクションする人初めてですわ…」



小瀧さんは笑ってる。


笑ってるけど、


涙が滝のように流れていた。




小「おれっ………パティシエ、なれますかね…?」




「なれると思います。…なれます。」




小「ふふっ…適当に言ってるでしょ、」



「言ってないです。言ってる訳ありません!」


小「………え、」



「だって小瀧さんのケーキで、私幸せだなって思いましたよ?ほんまです。」




小「……ふふっ、ありがとうございます…」




小瀧さんがふわっと笑った。




「私が、小瀧さんのケーキのファン1号ですわ。」



そう言って、私も笑った。

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侑桜(プロフ) - いえいえ!新作&続編、楽しみにしてます!頑張ってください(*^^*) (2018年1月19日 18時) (レス) id: 8f97152f8a (このIDを非表示/違反報告)
杏菜(プロフ) - 侑桜さん» ありがとうございます、!!続編も考えておりますが、時間がかかると思いますし、新作との掛け持ちになるんではないかな、と思いますので、気長にお待ちください!読んでいただいてありがとうございました! (2018年1月19日 7時) (レス) id: d8f9f2cf95 (このIDを非表示/違反報告)
侑桜(プロフ) - すっごく面白かったです!!ともくん可愛いすぎて(*´`)続編も作ってくださると嬉しいです! (2018年1月18日 18時) (レス) id: 8f97152f8a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:杏菜 | 作成日時:2017年12月29日 17時

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