61話 俺なりの ページ25
「それで、今お前の家にAがいんのか?」
「そう!どうしたらいいかな…」
Aちゃんが家に来た翌日。
俺はいつも通り青葉城西高校に来ている。
Aちゃんはというと家でお母さんの家事を手伝っている。
なんでも家のことはだいたいAちゃんがやってたからできない家事がないんだとか。
お母さん喜んでたよ。
あ、そんなことより。
今は幼馴染の岩ちゃんと廊下の窓から外を眺めながら話をしている。
昨日、岩ちゃんに相談するという案が浮かんで、今日さっそく相談してみているのだが
岩ちゃんはAちゃんを救うことができるいい案をだしてくれるか…。
「正直なところ、俺そういうのあんまわかんねえんだよな」
そこで岩ちゃんがポツリと話出した。
「どういうこと?」
「だから、俺は小さい頃から母親も父親も居るし、その両方から優しく育てられて来た。
だから俺には今のAの気持ちなわからねえ。わかるわけねえ。」
岩ちゃんの言っていることは正論。
Aちゃんの気持ちは誰にもわからない。
「じゃあどうすればいいのさ。ほっておけないよ」
できることがない。
ただ見ているだけっていうのは
何回も言うけど、俺には我慢できない。
「知らねえよ。」
なんで岩ちゃんはそんな他人事のように…
「俺は別に突き放そうとかそういうことしようとしてるんじゃなくて。Aの気持ちがわからなくてもてめえのバカみたいな性格で落ち着かせてやればいいだろって話しだよ」
「へ」
他人事のように言う岩ちゃんにイライラしはじめていたため
今、放たれた言葉に間抜けな声を出してしまった。
「無理になにかしてやろうとしなくていいんじゃねえの?」
「……あ、そっか…」
やっとわかった。
そうだよね。俺が無理に何かしてあげるんじゃなくて、
Aちゃんが落ち着けるように自分なりに励ましてあげればいい…
「ありがとう岩ちゃん!」
「大事な後輩の為だしな」
その夜
「徹さん、お風呂湧きましたよ!」
机に向かってバレーボールの雑誌を読んでいたら部屋の扉が開きAちゃんが顔を出した
「おっけー!じゃあAちゃんも一緒にはいろ!背中洗ってあげる!」
「ええ!そんないいですよ!」
「いいからいいから!拒否権ないよー!ってことでレッツゴー」
俺なりに励ます。
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向日葵(プロフ) - 青猫さん» ほんとですかっ!?ほんわかしましたか!?本編がシリアスまみれになってしまったので番外編はほんわかできるように頑張りました!!あと2個ほどあるので!!ほんとにありがとうございます!! (2016年2月27日 20時) (レス) id: b3c2921f0f (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - 向日葵、(元陽鞠、)さん» うわぁっ今泣きそうになりましたっ!!好きだなんてほんとにありがとうございます!!! (2016年2月27日 20時) (レス) id: b3c2921f0f (このIDを非表示/違反報告)
青猫(プロフ) - 初めまして青猫といいます!本編完結おめでとうございます!少し悲しい気もしますが番外編があって嬉しいです!ポッキーが好きな理由、ほのぼのしてて読み終わったとき、ほっこりしました(笑)これからも頑張ってください! (2016年2月27日 17時) (レス) id: 9acd278c8c (このIDを非表示/違反報告)
向日葵、(元陽鞠、)(プロフ) - あ、はいw続編にいく時は忙しくてコメント出来ませんでした(><)向日葵さんの作品は本当に好きなんですよ……!これからも応援してます! (2016年2月27日 1時) (レス) id: 2aaa62a4a5 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - 向日葵、(元陽鞠、)さん» 続けてすいません!!この作品に一番最初にコメントしてくださった方ですよね?ほんとうにありがとうございます!!嬉しい限りです!!! (2016年2月27日 1時) (レス) id: b3c2921f0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:向日葵 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/maidens/
作成日時:2015年10月30日 20時