・ ページ23
.
«しょうたパパ»
「ぱぱ」
「なぁに、ぱぱだよ〜」
娘に甘すぎる。
この男、娘に甘すぎる。
「おうまさん、して」
久方ぶりの休みのはずなのに、そんな娘のお願いにも
「仕方ねぇなぁ」
なんて、デレデレなのである。
忙しい時間の中でも積極的に育児に参加してくれる。
それはそれはありがたい。
が、如何せん甘すぎないかこの男、
「これ、お土産」
「また買ってきたの!?」
地方での仕事終わりに毎度散財して、娘のためにぬいぐるみやらお菓子やら。
「ぱぱじゅーす!」
キラキラな目で頼むあざとい娘に、
「ママには内緒だぞ、!」
と、甘やかしているのはもうずっと前からバレている。
「ぱーーーーぱーーーー???」
「やべっ!逃げるぞ!!!」
「わーー!!」
5歳児が2人。
「ぱぱ、これしちゃめっ!!!」
「…はい、」
逆転することもしばしば。
…結局2人とも可愛いから、許せちゃうんだけど。
・
「なぁ、りょーたぁ…いつか、ぱぱ嫌いとか言われんのかな、」
「そんなん言われたら俺、まじで生きていける気がしない」
「俺は、ママが息子に取られそうでこわい。」
「女の子に優しくしなさいって言い続けてたら、今幼稚園でプレイボーイになりかけてるらしい」
悩みの種が尽きないゆり組パパ会
_____
渡辺、娘にでろ甘であれ。
大きくなっても「化粧水貸して」「ん」って渡し合う友だちのような仲であってほしい。むしろ渡辺から「これ最近出たやつで、いいやつらしい。あげる」と娘に渡すのも良。
161人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:午前12:00 | 作成日時:2022年10月2日 23時