試しあい＿blue ページ25
．
「んーんちょうど私もいい感じの人が居なくなった所」
誘えば、そう笑った女の子。
「やっぱり、何かを縛られるのってめんどくさいよね」
「翔太くんなら分かってくれるでしょう？」
「まあね」
そんなのまちがいない
暇つぶしで遊んだ人に何度
“翔太くんは私だけじゃなかったの！？！”
と言われたことか。
その度、ああだりぃ〜なんて思うのだけれど、何か言えば火に油。
「ごめん」と一言言えば叩かれなくなるよ、と涼太に窘められたのは、3度目の頬を腫らして治療をしてもらっている最中だった。
クズだ、なんてずっと前から認識してる。
それでもシゴトするのにもそうするのが一番楽だし、手っ取り早いのだから仕方ない。
「まじで俺が思い通りに動くと思ってる女、クソだりぃ」
「あははっ、翔太くん正直だねぇ」
「Aは？」
「んん？」
んふふっと笑って、俺にだけ話をさせて自分のことは話さないのが、いつもと違う。
その辺の女なら聞いてないし興味無いのに、無駄にぺちゃくちゃと話してくるから。
…まぁ、いっか
話されてもめんどくさいだけだし
てか、なんで俺コイツに興味持ってんの？
どうでもいいじゃん
先にシャワー浴びていいよ、と声をかければ彼女はありがとうと可愛く笑った。
やっぱり、俺見る目ある
なによりすっげぇ可愛いし、気が合いそう
人混みの中からビビっときて久々ナンパみたいなことしたけど、俺まじでグッジョブだわ
これはそんな俺と彼女の一夜の話
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作者名：午前12:00 | 作成日時：2022年8月26日 21時
