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「すっごい絶倫と会った」
「…お嬢さんまーた、遊んでるの？」
「まぁそれは置いておいてさ、もうねすっごかったの」
「はいはい」
ねぇ〜聞いてる？
そう言って下唇をこちらに突き出し拗ねるA。だから、それされても可愛いだけだって。
遊んでる
なんて、結構当初から知っていた。
知っていたというより、察した。
バーの初来店、2回目、3回目、彼女は違う男と2人で来店。
仕事柄顔を覚えるのは得意で、初めて来店した時も彼女は目を引いた。また連れてくる男もそのどれもがちょっとしたチンピラで、余計に。
そして4回目に1人で来店した彼女は、初めてカウンター席に座って俺と対面する。
そして、目を合わせながらヘラッと笑って言うのだ。
「お兄さん、かっこいいですね」
いつものありがちな言葉ではあった。
なのに、なのに何かがグッときた。
だけど、今となっては
「私と同じくらいの身長だから、舐めてたは舐めてた。でも、あれは会ったことないレベルだった」
もうよく分からない関係へと発展しつつある。
「そう。よかったね」
Aと同じくらいの身長である俺の知り合いを思い浮かべながら、確かに身長は関係ないな。なんて思う。
誰に抱かれたなんかは知りようもないが、あいつみたいな人種は、…まぁそこそこいそうだ。
「いや良くない良くない！！！次の日立てなかったんだから、仕事に支障しかなかった。」
彼女はゆっくりため息をつき、グイッとカクテルを煽る。
二口しか口をつけてないのにもうほぼない。
「相当おつかれのようで」
「ここに来る時は大抵疲れてる時だもの。当たり前ね」
「2杯目は？」
「涼太くんのおすすめで」
「……これは？」
チャラりと鍵を見せると、ヘラりと彼女は笑う。
「それはもちろん」
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作者名：午前12:00 | 作成日時：2022年8月26日 21時
