【HQ！！】あの猫。欲しいがすぎる。【福永招平】 (ページ2)

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ゴテゴテのメガホンページ2

「えっAやめてきたのやば！？」
「やめちゃったーこれで放課後とか暇だわ」

軽く笑ってぴーすをゆらゆらさせてみる。
でもまだ、あの師範の冷たい視線は脳に残っている。

「てか体育祭もうそろじゃん？メガホンとヘアメお揃いにしよーよ。帰り百均よろデコ買いたいな〜」
「えー！私赤がいいなーウチってなんか赤推してるし笑ダサ赤ジャージとか。」

他人というか当事者じゃないし話題もガラッと変わる。
これで間違ってない。あってるんだ。きっと、間違っちゃいない。

「Aってリレー走んの？女子50m早かった順から入ってんじゃない？」
「え無理だって！笑頑張ったらメイクとヘアメ崩れるし笑」

音駒の体育祭はクラス対抗のリレーがある。名物らしい。
1年生の部のなんてだれも見ないし興味なんてないだろと思いつつって感じだ。

「体育委員だけだっけ？山本？さんだっけほら黒モヒカンの…」
「え怖！ま近くなったらわかるしそこそこ、反感が飛ばないように早く走らせていただきますわ〜」

．

．
某日HR_

「音駒体育祭だが、リレーの走順は一学期に行った50m走のタイムで決めた。走順は皆で決めれるよな。頼んだぞ」

「えまってA2番目じゃね！笑早！！！」
「勘弁してよー…」

生憎だ。うちの組は他に運動部はいたはずだけどこんなもん。

「男子の3番目でも、黒モヒいるじゃん笑ほら山本さん」

例の山本さんは3番目、奥でけたたましく叫んでいる。
なんか中学生みたいだ。去年まで私達もそうだったんだけど。

「略すなって笑とりあえず任意出場だけどAどうすんの？」
「えここで活躍したら彼氏とかできちゃったりして〜笑やろっかなあ」
「男に飢えてておもろすぎ」

軽くあしらってみる。だってこういうので友達つくんなきゃね。

「山本さん、これ私のゴム印だから適当に押しといてよ。走順私どこでもいいし」
「ぉ、お、おう。」

今日はメガホン買ってデコるんだから居残りはできない。否、したくない。

「んじゃ百均いきますか〜」
「走順は？」
「んにゃどこでもって感じ。てか帰りロフト寄らせてくれ！」
「いいよーん。」

リレーもコミュニケーションも所詮私の思い出の踏み台に過ぎない。