34話 ページ38
花京院サイド
イルカだと言ってはしゃぐAが指をさしたところには海面から飛び出したなにかの背びれが見え隠れしている。
ア「いや、あれは……」
乗「ま…まずいっスよ!この辺はサメが集まっている海域なんだ!」
それを早く言え!
まずい、今から船に戻らせても遠すぎる!間に合うかどうか…
ジョ「おい小僧!戻れ!危険だ!」
子供の泳ぎも速いが、サメに勝てないに決まってる。
貴「逃げてー!」
子供の手前まで来た時、サメが急に飛び上がった。
…?サメは飛ぶ種類の魚だったろうか。それにあんなに高く飛べるだろうか。イルカショーのイルカもびっくりする高さだ。
貴「あ!スタープラチナ!」
花「え⁈」
スタープラチナだって?一体どこに…
ああ、あそこにいるのは承太郎か。つまり、承太郎がスタープラチナを発動させてサメを吹き飛ばしたというわけか。やはりサメは自力では飛び上がれない。子供がサメの恐怖から免れたのは喜ばしいことだろうが、スタープラチナも手加減してやればよかったものを…。
自分も海に入っているため保険をかけておいたのか、必要以上にサメを殴っていた気がする。みろ、サメの血が海水に溶け込んで赤くなっている。
貴「サメ可愛そう…」
ポ「まぁ仕方ねーだろ。今のはガキを助けるためにしたんだし、承太郎が手加減するわけねーからなぁ。」
貴「そうなの?常に本気ってやつ?」
ポ「いやそんなわけねーだろ。暴れん坊ってやつさ。だってあいつ番長なんだろ?」
貴「番長?なにそれ」
花「不良のボスのことさ。どうやら承太郎はあの学校をしきってるようだし、喧嘩はしょっちゅう。正真正銘の不良だってね。びっくりだろ?」
貴「ちょっと納得した。」
ポ「でも女にモテるんなら勝ち組よ。さっきのあいつみたろ。ほら、写真撮ってくださいーって言われてさ。ほんと、めちゃだよなぁーッ。女ってあーゆーのがタイプなの?」
花「 ! おい!あれをみろ!」
貴「まぁ!あの子ったら、女の子だったのね!」
ポ「二人の下に何かいるぞ!あれはサメなんかじゃない、あんな背びれをした生き物なんかいるはずない!それに早すぎるぞ!サメ以上だ!あれは!」
花「あの距離ならぼくに任せろッ!『法皇の緑』っ!」
ぎりぎり二人を引き上げることができた。あと少しでも遅かったらあの二人はきっとあのサメのように、いや、それよりも酷く八つ裂きにされたかもしれない。
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好桜(プロフ) - ツティスさん、ありがとうございます!すごく嬉しいです!精一杯頑張ります! (2018年3月17日 21時) (レス) id: 50d64b52ee (このIDを非表示/違反報告)
ツティス(プロフ) - 本文を見て、一目惚れしてしまいました。文字数制限のため多く語れなくて残念です。陰ながら応援させていただきます! (2018年3月17日 19時) (レス) id: e0021f590d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:短冊団子 | 作成日時:2018年3月13日 23時