呪いは◯◯と同じ。

15話 ページ18

貴方サイド

そのあとホリィさんが来てくれて、私と花京院は今日は泊まっていくことを勧められた。(断れなかった。)

ホ「さ、花京院くん！怪我もしているし、今日は疲れたでしょう、ゆっくり休んで行ってちょうだい。ぱぱ、布団持ってきて！」

ホリィさんはたしかにとても優しい。しかし話を進めるのが上手いのか、話すのが速すぎるのか。花京院は完全に断るタイミングを失ってしまっている。
DIOの館を出てから、こんなに慌てている花京院を見たのは初めてだったからなんだか面白くて仕方がない。

ジョ「わしは前から床に布団を敷いて寝るのが耐えられなかったんじゃ！ホリィ、わしのをベットに変えてくれんか！」

そのあともジョセフさんは布団が嫌いだと主張を続けていたが、どうやらホリィさんが勝ったらしく今は渋々花京院の布団を運んでいる。

ホ「それじゃあ、花京院くんのはこの部屋でいいかしら…。Aちゃんのは…さすがに、いくら仲が良くても男の子と同じ部屋はダメね。承太郎の隣の部屋、空いてるけど…そこでもいいかしら？」

……。なんてことだ。
まさかの展開だ。私は別に構わないのだけれど、明らかに私の斜め右後ろから嫌なオーラを全開にしてくるやつがいる。
そんなに睨まないで欲しかった。わかってたけども！しかし、なんと答えればいいのかわからない。泊めてもらう分際で断るのは良くない。わがままを言えないのは承知している！しかし…！承太郎も承太郎で嫌なら嫌だと行ってくれたらいいのに！悩んでいる暇はない。早く答えを出さなくてはいけない。こんなことにホリィさんを待たせるわけにはいかない！


私が心の中で葛藤していたことにどうやら花京院が気づいてくれたようだ。

花「…さすがにこれほど広い部屋で一人は少し寂しい気がするよ、A。」


ああ、その言葉を聞けたことがこんなに嬉しいなんて！

貴「ホリィさん！私、花京院と同じ部屋にする！」

ホ「あらそう？遠慮しなくてもいいのよ？」

貴「ううん、花京院と同じ部屋がいいの‼」

貴方達本当に仲良しなのね！承太郎にもそんなこが居ればいいのに。

ホリィさんは私の葛藤に気づいていないらしく、どうやら本気でただの仲良しだと思ってるようだ。(まぁその方がありがたいが。)

…ホリィさんとっても素敵。私にも母がいたならきっとこんな感じだろうか。

だなんて考えたりなんかしない。

…ぜったいに。

16話→←14話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す