98% ページ49
彼がいるであろう場所
それは、
「………つい…た…、」
ソウルタワーで有名な " 愛の南京錠 " がある場所。
「…どこ……っ、純喜く」
純「見つけた」
キョロキョロとしていると、
後ろから フワッとお腹に手が回って抱きしめられる。
耳元で囁かれるその声は
振り向かなくてもわかるの、
「…っ、純喜…くんっ」
くるっと体の向きを変えられて
すぐに正面から抱きしめられた。
少し痛いくらいきつく、
それと同時に私の首に顔を埋められて
火が出そうなくらい顔が暑くなった。
「…純喜くん、人がみてる…っ、ばれちゃう、よ」
純「変装してるから大丈夫、もうちょっとこのまま」
純喜くんが喋る度に、吐息が首筋にかかる。
恥ずかしくてぎゅ、っと服を握った。
純「A、」
「、まって、あんまり喋らないで」
純「なんで？」
「…い、いわない！けど、ダメ…っ」
純「なんそれ？笑」
そういってクスクス笑いながら、ゆっくりと体を離した
見上げると、深めの帽子を被っている純喜くん。
ようやくちゃんと顔を見れて、
ふわっと笑う優しい笑顔に 急に涙がこぼれてきた。
純「…っえ、どうしたん」
少し屈んで私の顔を覗き込み、
左手で頭を撫でながら、右手の指で涙を拭われる。
「……あいたかったの、ほんとに、」
純「…ん、俺も」
ポロポロとこぼれる涙を拭う指が
私の頬をスッと撫でた。
純「あの時、ここに俺と来たいって言ってくれた理由」
「あ…」
純「思い出して調べてん」
「……」
手出して、そう言われて出した右手に
乗せられたのは 南京錠。
「、っこれ」
純「これで、永遠の愛を誓うんやろ？」
「…っ！」
純「ほんま、可愛くてたまらんわ」
優しく頭を撫でながら、
こっち向いて？と言われて顔を上げる。
彼は見たこともないくらい甘い顔で、
＿＿
恋心に気付かぬようにしていたけど、
初めから私は 彼しか見えていなかった。
今私を真剣な目で見つめながら
言ってくれたその言葉
「
もう絶対に忘れることなんてできないの。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 617人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ナビ | 作成日時：2021年9月10日 18時
