恋に落ちたら (ページ42)

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Takumi side＿＿

何から話せば…そう思っている俺と違って
何歳ですか？！なんていきなり聞く失礼野郎。

陽キャってすげえって心の底から思ったもん。

戸惑いながらも、
頑張って日本語思い出して話す姿が本当に可愛かった。

そういえば俺、
ずっと可愛いって思ってるなって。

こんなことあんまりないと言うか、
人見知りだし、相手のこと知るまで
自分からは関わろうとしないから。

あ、ってちょっと気付いた。

でもその後、違うことにもすぐ気づいた。

純喜くん、多分Aヌナのこと好きになるな〜って。

まあ当の本人は気づいてないやろうけど。
周りから見たらバレバレだ、完全に好意持ってるもん。

それになんか…
ヌナもヌナ。ちょっと気にしてる。

あ〜俺もう無理やんって、何も始まってないのにね。

純喜くんに譲るとかじゃない。
悔しいけどそもそも勝てないと思った。

負けず嫌いの俺が、こんな容易くひくほど
なんかこの二人だなって思ったんだよね。

しかも俺は、年下で
普段からもメンバーには可愛がられる方だと思うけど

それはヌナもそうだった。

とにかく甘い、優しい。
弟みたいに接してくれる。

でもそれがもう、答えじゃん。
男に見られてないし、恋愛対象じゃない。

その度に本当は少し悲しかった。

いつからか純喜くんのサポートに回ってた。

ヌナのこと、諦めてるけど
でも目で追ってしまう自分はいて。

だから純喜くんと同じくらい
なにか異変があれば気づくのに早かった。

撮影後に居酒屋に行くことになった時
ヌナが少し疲れてたのも知ってる。

居酒屋でしつこく声をかけられたのも。

純喜くんが誘って二人で出かけるのを
知った時は本当に羨ましかった。

だってそんなの、デートじゃん。

チェさんと言い合いをしていた時も
俺は直ぐにヌナの様子を見た。

誰よりも早く、大丈夫かなって。

部屋を出ていった時、
てっきり純喜くんはすぐ動くと思ってたから
動き出さないのにすごくイラついた。

なんで？追いかけれる立場にあるのに。

結局俺は行けなかったけど。

日本に経つ前、ロビーで会った時も

行きなよといえばもう話さへんとか言うし

こんな時に限って拓実行って。なんて言われる。

思い返せば俺つくづく可哀想じゃね？

でもこういう運命なんだろうな。

だってヌナが幸せなのはこう進んだ今だもん。
俺じゃない。