恋に落ちたら (ページ11)

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きもちわるい…

そう言って私にへばりついてきたソラを
トイレに連れていこうとしたけど、ウンビに止められた

EB「いいよ、私連れてく」

「…ごめんね、ありがとう」

しっかりしなさい！と
ベロベロに酔ったソラをぺしっと叩いて怒ってる。

まともに歩けないソラを見て、社長は
仕上がってるなあ〜と笑っていた。

………悪魔じゃん。

それはそうと、頭が痛い。

ウンビは私の状態に気づいているから
私を休ませてくれたみたい。

遡ると1時間前＿＿＿

とりあえず皆一杯飲もうと言われ、
水で済ます気だった私の作戦はあっさり失敗した

チャミスル5本ください！その一言で。

ため息をついて周りを見渡すと、
残っているへウォンは、男性スタイリストさんと
仲良く喋っている。

へウォンったら女の顔してるし。

ジアは…あれ、いないんだけど。

見渡してもジアの姿はなくて
勝手にふらっと帰ったんだろうなと察した。

一人ぽつんと残ったまま俯いていると
ぽん、と頭の上に手が乗った。

「……え、」

『Aさん、ですよね？』

見上げるとそこにいたのは、
確か撮影の時にいたMV監督の助手さんだった。

…少しだけ純喜くんかもなんて期待をしたがために
男性に笑われてしまった。

『なんか今、ちょっと残念な顔しました？』

「…い、いや、そんなことは」

『疲れてるのにすみません、でも、Aさんと話したくて』

真剣な顔をして、私の横に腰を下ろした。

名刺を渡されそこにはチェヒョヌと書かれていた。

「ありがとうございます…」

HN「綺麗な方だなと思ってたんです、真剣にメイクされてる横顔を見て」

「そんなことは…」

HN「でもなんだか、高嶺の花のような雰囲気で話しかけるの緊張したんですよ？」

余裕のある笑みを浮かべながら
まだ残っているお酒を飲み干すヒョヌさん。

チャミスルを手に取ると、
私の空いたグラスにも注いで渡してきた。

「あ…えっと、」

HN「疲れもお酒で飛ばしたら忘れちゃいます、ね？呑みましょう」

笑顔の裏にある圧に負けてグビっと
一気飲みをしてしまった。

…疲れてるんじゃなくて、酔って気持ち悪いだけなのに…

私をベロベロににしてお持ち帰りする気なのか、
そんな甘っちょろい女に思われているのも少し気に触る

高嶺の花なんて、ただのお世辞だ。

またお酒を催促しつつも
横で喋り倒すヒョヌさんに、

ただただ早くウンビ帰ってこないかなあと願った