検索窓
今日:4 hit、昨日:15 hit、合計:154,558 hit

鬼にして鬼にあらず ページ38

早速3人に宇髄くんの待つ蝶屋敷へ下山させ、僕は同じタイミングだけど速さの差で一足先に蝶屋敷へときていた。

鬼にならなくても柱なら出るスピードだ。

僕にこの力は不要だよ全く。


「しのぶちゃん。お話があるんだ」


可愛らしい笑みを浮かべ歩み寄ってくるしのぶちゃんを連れ出し、どこか2人で話ができる場所へと連れていってもらうと、ついた先は団地間ほどの小さな個室。

ぴしゃりと障子をしめ、畳だけの床に正座で座り向かい合う。


「しのぶちゃんは毒を使うよね」

「ええ、そうですよ。今更じゃないですか。どうかしました?」


こてんと首を傾げる。

問いに頷くと真剣な表情になった。


「まさかとは思いますが死にたいと」

「まだ死ねない。命は循環するものだけど、可愛い僕の太陽たちより先には死ねない」


最後を看取って死ぬなんて言い方だけど、最低鬼の始祖を倒してから、という本心は言えなかった。


「宇髄くんが相手にする上弦の陸は毒を使うんだ」

「毒の耐性をつけたいのですか?なら宇髄さんはもうついていらっしゃるじゃないです……まさか竈門くんたちですか?」

「半分正解だね。宇髄くんでもきついくらいなんだよその毒」


まあ、と口を覆う。

そしてニヤリと笑う。


「彼らの命を守りたいと思うことは前提として、その次に鬼に(くすり)に関して負けるなんて私のプライドが許せません」


私情が入るなんてはしたないと自虐した。

そんなことはないと思うけどなあ。

怒りだって立派な原動力だよ。

冷静さを欠けば命取りだけどさ。

協力しますと笑った口元とは対照的に殺意のある気を感じとり、背筋を伸ばしちゃったのは内緒ね。

鬼にして鬼にあらず→←鬼にして鬼にあらず



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (103 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
303人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 男主
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:重刄 | 作成日時:2020年10月24日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。