鬼にして鬼にあらず ページ28
早速次に来る上弦を見たいと思い柱たち1人ずつ未来を見ていく。
使いすぎは控えているみんなを見るのにきついからちょっとずつだけど。
これちょっと不便なのがね、見たところから再生できないんだよ。
早送りとかはできるんだけどその分にも体力使うんだよね。
伊黒くん、蜜璃ちゃん、煉獄くん、無一郎くん、有一郎くんと見て行った時だ。
正確には、その隣に座る宇髄くんの未来を見た時。
息を呑んだ。
表情の変わりように気が付いたみんながどうしたのだと聞いてくる。
特に宇髄くんなんかさっきまでの真剣で、でも派手に見てやってくださいと胸を張った表情から真剣さだけが取り残されている。
とりあえず先にみんなの未来を見てみても特に異常はなかった。
もう一度宇髄くんの前に座って集中する。
結末を見た僕は目を開いてとりあえず息をつく。
「宇髄くんは上弦と戦うよ」
みんな、特に煉獄くんが纏う気配が変わった。
「でも死なない。確かに上弦は強いけど、でも煉獄くんの時は参、今回は陸。3つの差があるだけで死ぬか死なないかの未来の違いすらあるんだ」
緊張の面持ちでうなずくみんな。
しかし、先ほどと違い死なないだけで随分柔らかい気になった。
「宇髄くんはこの戦いで片方の腕と目を失うことになって、それで柱をやめて、でも関わりはあるようだ。命が助かるだけなんてそんなの僕は許さない。お嫁さんを抱きしめる手を、優しい目を失わせるわけにはいかないからね」
「っ、じゃあ」
「もちろんだよ宇髄くん。僕も出る」
303人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:重刄 | 作成日時:2020年10月24日 12時