検索窓
今日:7 hit、昨日:33 hit、合計:78,771 hit

勘違い男 -前編- ページ45

ーある日の放課後ー

<1階 廊下>

マ「あれは…」

寮へ帰る途中、ふと中庭を見ると
りんごの木の近くにあるベンチで
Aが読書をしていた。

リ「…話しかけたらどうじゃ?マレウス」

マ「……………」

僕はAに気づかれないように
そっと近づいた。

?「Aー!!!」

マ「!?」

僕は咄嗟にりんごの木の後ろにある茂みに隠れた。

?「遅れてごめん!待った?」

『ううん、全然大丈夫だよ』

?「はぁ〜〜〜疲れた」

Aの横に座った男…見覚えがあるな…。
あの赤毛は…トラッポラか。

?「薬の調合に時間かかっちゃってさ〜」

『もしかして…変身薬を作る実験?』

?「そう!デュースがヘマしたおかげで、
クルーウェル先生に怒られて最初からやり直し!」

『それは大変だったね 苦笑』

エ「で、話って何?」

『あのね…ちょっと付き合って欲しいの』

…ガサッ

エ「え、なに今の」

『…どうかした?』

エ「いや、そこの茂みが一瞬動いたから…」

『何か動物でもいたんじゃない?』

エ「そっか…」

『ビビりだね、エース笑』

エ「うるせぇ!笑うな!」

『付き合ってくれるでしょ?』

エ「もちろん!」

『ありがとう』

Aはそう言って
トラッポラとどこかへ行ってしまった。

マ「……………」

リ「どうした?マレウス」

廊下で待っていたリリアの元に戻ると
心配そうに僕の顔を覗き込んできた。

マ「…寮に戻るぞ、リリア」

リ「…そうじゃな」

リ「(嫉妬に満ちた顔をしておるな…)」

リ「(今夜は雷が鳴るかもしれんのぅ…)」

勘違い男 -後編-→←番外編 その4



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (51 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
281人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ひとみ | 作成日時:2020年6月18日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。