【ツイステ】茨の谷の王子様 (ページ16)

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Episode.16 ページ16

【マレウスside】

＜茨の魔女の城廊下＞

『……………』

マ「A、1つ聞いてもいいか？」

『はい』

マ「お前にとってヴェラとヴィンセントは、
どういう存在だ？」

『2人は…私にとって、かけがえのない家族です。
それに魔法士としても凄く尊敬しています。
いつか、お母様やお父様のような立派な魔法士に
なれたらいいなと思っております』

マ「そうか…」

Aは、いずれ2人の口から
真実を聞かされることになるだろう。

その時、Aはどんな反応をするのだろうか。
感情に流されて、魔力を暴発させないか心配だ。

もし、Aがオーバーブロットしたらその時は…

『あ、お父様！』

僕はAのヴィンセントを呼ぶ声で我に返った。

Aはヴィンセントのもとに駆け寄った。

『今日はもうお仕事終わりなの？』

ヴィ「あぁ」

『ホントに！？嬉しい！
私いっぱいお父様にお話したいことあるの！』

ヴィ「ハハハ、家に帰ったら聞かせてくれ」

『うん！』

ヴィ「ところで、A。
手に持っているその紙はなんだい？」

『これは甘くないガトーショコラのレシピだよ。
エリザベスさんに今日教えてもらったの♪
お父様がお休みの日に作ってあげるね』

ヴィ「ありがとう、A」

マ「…」

ヴィ「Aを正面玄関まで送って下さり、
ありがとうございます、殿下」

『マレウス様、また遊びに来ますね！』

マ「あぁ」

僕は家に帰る2人を見送った。

マ「"家族"か…」