初心な恋愛【短編集】 (ページ1)

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1.綺麗になった彼女。❤️ ページ1

「大ちゃん！遊びに来たで！」

俺の家の玄関前で太陽のような明るい笑顔を浮かべて立っとるんは俺の彼女。

「、A。久しぶり。…あ、入って？」

「うん！お邪魔しまーす♪」

この前会った時より数段綺麗になったAに、俺
は咄嗟に反応出来んかった。

痩せたんだ。

昔から太ってるわけではなかったが、よく食べるAは、赤ちゃんのように丸い頬と少しむっちりした手をしていた。

中身の年齢がどう見ても幼児だったので『可愛い』でしかなかったが…。

「、綺麗になったね。」

そう言い、頬を撫でる俺にAは少し驚いた表情をする。

もっちもちだった筈の頬は、やっぱり少し弾力が足りんかった。

『捕られる』

四文字の不安が頭を埋め尽くす。

遠距離恋愛なんだから、いつAの心が変わってもおかしくない。
　

そう思うと、余計に怖くて、辛い。

「あんなぁ、私。大ちゃんに見合う女になりたくて、頑張ったんよ。

メイクも、ファッションも、料理も、ダイエットも、。

私、大ちゃんの隣に並べる程、アプデ出来た？」

比較的身長の低い俺より低い彼女が、下から見上げてる。

ん？と首を傾げるのもありえんくらい可愛い。

「、あざとなったなぁ。」

とハグすると、んえ〜？と言いながら笑うA。

「大ちゃんには負けるよ〜。あんね、りゅちぇと大ちゃん見て学んだんよ？」

目を合わせてニコニコするAに、俺はもうとりこ。

「あーあ、Aに俺の心"捕られて"もうたわ。」

「えー？うちの方がずーっと昔から大ちゃんのトリコやで？」

だからね、と俺の首に腕を回すA。

＂『捕られる』なんて心配、せんでな。＂

綺麗なった彼女。 Fin

作者より
大ちゃんは緊張したりすると標準語になってしまうらしいので、最初の方がほぼほぼ標準語です。
抑も私が、関西弁で台詞以外のところが書けんのです(泣)
御了承下さい。