【歌い手】そんなの俺は認めない【そらる】

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そらる.side


こちらに背を向けて足早に去っていくAの背中を見えなくなるまで見つめてから、「すみません、行きましょう」とまふまふとスタッフさんに声をかけた。

2人は驚いた表情をしてたけど、俺の声に反応したスタッフさんが慌てて会場の方へ連れていってくれる


「……ちょ、そらるさん、さっきの人お友達ですか？」

「まぁそんなとこ」

「そんなとこって…思いっきりお仕事の邪魔してましたよね。怒られますよ！」

「アイツは怒んないから平気」


「平気って…」とため息をつく、相方のまふまふ。
仕事中に話しかけるのは迷惑かなって思ったけど、付き合っていた頃から一度も怒ったところを見たことがないので、とりあえずは大丈夫だろう

それよりもアイツが聞きたいのは、何故俺達がアポもなく視察にきたのかだと思う。

ハッキリ言わせてもらおう。
答えはAに会いたかっただけ。

職権乱用？好きなだけ言えばいい。
こちとら好きな女が益々綺麗になっていったのに危機感を感じているのだ。
見たところ、特に引っ付いてる男も居なさそうだから良かったけど。


なんて事を歩きながら考えれば「俺って独占欲すごいな」と実感した

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