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ෆ‪ ページ5

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『……寝れない』



草木も眠りについた頃、Aはまだ眠ることができていなかった。理由は当然、催淫剤入り包子が置かれていたからである。猫猫は今夜に訪問があるかも、となんとも思っていない顔で話していたが当人からすれば大問題だ。少々冷たすぎやしないだろうか。

風で扉が揺れる音にも逐一反応してしまう。これでは寝つけそうな気配もない。昼は客人との大事な商談だ。その時に隈のある女であるのは、元々の顔立ちで誤魔化せられても、Aの性格上絶対にあってはならない。

不安なものは不安なのだ。ふぅ、と息を吐いたAは意を決して部屋の錠を外し、月の光に照らされた廊下を歩き始めた。





ෆ‪ෆ‪ෆ‪




コンコン、と扉を叩く音が聞こえる。ただもう夜も更けていて壬氏は起きる様子もない。


次に先程よりも強めに叩いた音がする。だがまだ起きない。


お次にドンドン!と扉を壊す勢いで叩く音と彼の名前を呼ぶ(というより叫ぶと表す方が正しい)声が聞こえる。これには流石に気付いたのか、ようやく目を覚ました。



誰だ、まさかあの武官か。そう思い壬氏は警戒をする。
すると、女の声、しかも聞き馴染みのある声ではないか。何かあったのかと急いで錠を外し、A!と彼女の名前を呼んだ。




『やっと開けてくれた…あー…』


「どうした!何かあったか!?」


『ごめん、一緒に寝させて』


「…は?」




今までの事を一通り説明すると、壬氏は深い溜息をついた。



『ごめん、心配かけさせちゃって。焦った?笑』



「……焦った」



壬氏にしては珍しく弱々しい本音を吐くものだから、一瞬息が詰まってしまう。



『……ごめん、』



Aがそう言うと壬氏は小さく頷いてまた寝台に戻る。壬氏に心配させた挙句に迷惑までかけたくはないので、隅で寝ようとすると、



「…何してんだ、こっちで寝ればいいだろ」


『いや、だって迷惑でしょ?』


「明日、商談あるんだろ。風邪なんて引かれたらこっちが困る」


『……最近は体調崩してない』


「俺と同衾するのはそんなに嫌か」


声のトーンが異様に下がった。これ以上は関係の崩壊に繋がりかねない。


『朝、文句言わないでね…』




ゆっくりと被褥(ふとん)の中に入る。人と一緒に寝るなんて幼少期ぶりだ。しかし人肌とは不思議な物だ。さっきまで眠れなかったのが嘘のように瞼が重い。



意識を手放す瞬間、何かが頭に触れた気がした。

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arashi1999(プロフ) - はじめまして!こちらのお話し大好きです!更新停止になってますが更新されるのを楽しみに待ってます! (3月20日 18時) (レス) @page18 id: 842b15c736 (このIDを非表示/違反報告)
めあ(プロフ) - ゆさん» コメントありがとうございます💘最近自分の書きたいものが何か分からなくなってきて全く書けてないんですがそういって貰えるとほんとに有難いです😭これから頑張ります!!! (1月28日 23時) (レス) id: aea8f156ce (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - コメント失礼します!!他の方とコメント被りしますが、本当に求めてましたこういうお話!!違う立場から壬氏さまに愛される感じめちゃくちゃ好きです(大声)是非とも更新楽しみにしています!!!! (1月28日 21時) (レス) id: 6d3f108665 (このIDを非表示/違反報告)
めあ(プロフ) - mちゃさん» コメントありがとうございます💘夢主がこういう立ち位置なの結構珍しいですよね!私も自信もって書いているので嬉しいです🥰 (1月13日 9時) (レス) id: aea8f156ce (このIDを非表示/違反報告)
mちゃ(プロフ) - こういうの求めてました!! (1月13日 1時) (レス) @page11 id: e046c287bb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:めあ | 作成日時:2023年12月31日 15時

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