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「うーん…、生きていく事を甘く見てたなぁ」
町へ出て1週間程経ち、俺は途方に暮れていた。
最初に持っていたお金はとっくになくなり、子供でも出来る簡単な仕事でお小遣い程度の稼ぎしかない俺は安宿への代金も払えなくなり荷物を纏めて立ち尽くす。
都会は村と違い特殊な色を持つ俺でも多少は好奇の目で見られるものの、酷い迫害等はなかったのは助かった。
寧ろ俺の美少年フェイスに惑わされた男女問わずの大人達から、何度か売春の誘いを受けたくらいだ。
このショタコン共め!
令和の時代なら即ブタ箱行きだぞ!!
まぁ、この時代なら普通にありみたいだから本当に生きるか死ぬかの選択に迫られた時には最終手段として体を売るしかないのかもしれない。
「ホント、最悪だ…」
「何が最悪なの?」
この都会の喧騒の中、本当に小さく呟いた言葉に返事があり驚く。
声のした方を振り向くと、俺と同い年位の男の子が立っていた。
「よく聞こえたね、俺の声」
純粋に驚いただけだったのだが、そう言った俺に男の子はオドオドと戸惑う。
「う、うん…。俺、ひ、人より少し耳がいいから…」
なんだか少し泣きそうだなこの子。
別に怒ったりしてないのに怖がらせちゃったかな?
「ありがとね?」
「え?」
怖くないよーと言う想いを込めてニッコリ笑いながらお礼を言うと、涙が張った大きな瞳を丸くする男の子。可愛いな。
「だって俺を心配してくれたんでしょ?だから、ありがと」
「う、ううん。何か困ってた音がしたから、俺が勝手に気になっただけなんだ」
話をしてみると、その男の子は何と善逸でした!
なる程、だから耳が良かったのかー。
何で気付かなかったって?だって髪の毛が黒かったんだもん!
俺の中で善逸=黄色いタンポポだから黒髪だと全く気付かなかったよ!!
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河岸エマ(プロフ) - 爽雫さん» うわあぁ私も大好きです!設定を上手く活かせてない気もしますが頑張ります!!モチベめっちゃ上がりました!ありがとうございます!! (2020年2月24日 14時) (レス) id: b2cd8ae7ef (このIDを非表示/違反報告)
爽雫 - 童磨の息子なんて神設定じゃないですか!?凄い続き楽しみです。更新頑張って下さい!応援しています!!だいすきです(*>∀<*) (2020年2月24日 14時) (レス) id: c8b0ff9423 (このIDを非表示/違反報告)
河岸エマ(プロフ) - お虫さん» ありがとうございます!近々更新すると思うのでまたよろしくお願いします! (2020年2月23日 23時) (レス) id: b2cd8ae7ef (このIDを非表示/違反報告)
お虫 - 好きです!次の更新楽しみに待ってます! (2020年2月23日 7時) (レス) id: 2f9884d86e (このIDを非表示/違反報告)
河岸エマ(プロフ) - アンちゃんさん» マジですか?!それは嬉しいです!pixivでもこちらでもよろしくお願いします!! (2020年2月15日 21時) (レス) id: b2cd8ae7ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:河岸エマ | 作成日時:2020年2月15日 16時