36 ページ36
焦凍が氷を出し、私が躱すという攻防が5分ほど続いた
焦凍も私も息は切れていない
『焦凍、寒い？』
「、は？」
少し、ほんの少しだけど反応が遅れた
多分焦凍はすぐ相手を凍らせようとするからその個性ばかり使う事の弱点を分かっていないんだよね
折角二つの個性があるのに、片方ばかりに偏るとバランスが崩れてしまう
焦凍の場合、氷ばかりを使っちゃうから凍傷になりかねない
かと言って炎ばかり使えば火傷しちゃう
焦凍の個性は強く見えるけど繊細で脆い
だから、まだ小さい頃はよく体温調節できなくて病院に行くことが多かった
『お姉ちゃんが温めてあげるよ。』
「何言って...」
『"炎舞"。』
私は焦凍がいるであろう方向に腕を伸ばした
手から蛾の形を象った炎が飛び出し、沢山出てきたそれらは焦凍の周りを囲んだ
私が必殺技名考える時、1番最初に浮かんだのがこれなんだよなぁ
まぁ知ってる人は知ってるだろうけど
『どう？あったかい？』
ピシッと音が鳴り、また焦凍が氷を出したのだとわかった
けれど、私の炎は消えない
「なん、で...！」
『私の炎は氷なんかに負けないよ。焦凍よりずっとずっと頑張ってきたんだもん。お父さんに扱かれてたのは焦凍だけじゃないんだからね。』
ごめんね焦凍
また、嫌いになっちゃうかもしれないけど
私の勝ちだ
私は炎に向かって走り出し、焦凍に飛び蹴りを食らわせた
そのまま後ろに倒れそうになった焦凍の腕を掴みそのまま背負い投げをした
ダァン！！っと痛々しい音が響く
『勝負、あったね。』
「くそっ...！！」
焦凍は上半身を起こし、悔しそうに自分の服を握りしめた
『まだまだこれからだよ。悔しがるんなら強くなれってね。』
私は焦凍の横に座り、焦凍の頭に手を置いた
そしてすぐに啜り泣く声が聞こえて、焦凍が私にしがみついてきた
私は微笑みながら頭を撫でて
『頑張れ。』
と、声を掛けた
*
Q.夏休みとは？
A.バイト地獄
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1393人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
樹羅 - 割り箸を横にくわえながら玉ねぎを切ると涙がでにくいですよ。なんでも涙より唾液の分泌が優先されるからだったかな? (2022年9月30日 18時) (
レス) id: 0bda2b5f34 (このIDを非表示/違反報告)
ベクカァー - あああぁぁぁぁぁぁ！？続き見たいぃぃぃぃ！でもモモリスさん、体壊さないか心配です。更新、無理は絶対しないでください。更新ゆっくりでいいので、無理だけは絶対にしないでくださいね！応援してます！！ (2018年7月7日 21時) (レス) id: 27f83a95ac (このIDを非表示/違反報告)
モモリス(プロフ) - 彗さん» いつも読んでくださってありがとうございます。さくしゃ、であってるんですけど、ただ今諸事情によりゲーム機が使えない状態にあり、許可できないのです。すみません...。 (2018年5月29日 7時) (レス) id: 6e22cb104a (このIDを非表示/違反報告)
彗(プロフ) - 焦凍かわぁあぁぁあ...いつも楽しく読ませて頂いてます｡申請しておきましたかぴばらです！さくしゃさんで合ってますかね？ (2018年5月27日 15時) (レス) id: 91ebaa1a80 (このIDを非表示/違反報告)
バーコードくん(プロフ) - 初コメ失礼します。いつも楽しく読ませてもらってます。モモリスさんの轟家可愛すぎです。死柄木が……出ましたね、応援してます。(( (2018年5月2日 19時) (レス) id: 31fd9fd458 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：モモリス | 作成日時：2018年3月14日 15時
