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_ 虎杖 side _
A先生に会ってから8時間後。
暖かい太陽が地面を暖め始めたころ、" 一年 "と達筆で大きく書かれた札を下げる教室のドアを開けた。
中に居たのは釘崎で、どうやら伏黒は早朝から任務に出かけているようだった。
釘崎「……何、キモイくらいにご機嫌ねあんた」
虎杖「お前開口一番にそれかよ……」
ゲンナリした気分で釘崎を見る。あっ、お前っなんだその顔は!あっかんべーじゃない!
くそぉ、確かに昨日のことを思い出して朝はにやけながら起きちゃったけど!!!
なんなら今も顔の緩みを抑えきれてないかもだけど!!
それにしたって酷い話だろ。しかもこの口の悪さ、本当に女子かこいつ。
キッと睨みつけると釘崎は鼻をフン、と鳴らし俺に興味をなくしたとでも言うように目線をスマホに落とした。
虎杖「そういえば、さ、」
___俺、昨日俺たちの副担任だっていう先生にあったんだよ。すっげぇカッコくてさぁ!
気を取り直して椅子に座り、釘崎に話しかけようとして、やめた。
釘崎「?何よ」
釘崎は不思議そうな顔をしてこちらを見た。
虎杖「何でもねぇ」
釘崎「あぁん?何でもねぇわけねぇだろーがっ!はよ言え!」
虎杖「あっいてっ!殴んなよ!なんでもねーっての!」
釘崎「だったら はなから言うな!キモイ!」
またまた罵られたがそんなものは気にならない。
虎杖「(だって、)」
だって言ったら絶対釘崎はA先生に興味を持っちゃうだろ。
あんなにかっこよくて、背が高くて、優しい人。女子が興味を持たないわけ、ないもんな。
それが何でかわかんないけどめ〜っちゃ嫌。
虎杖「(……よし、うん。先生の事はこいつにぜってー言わないようにしよ。俺が言わなきゃこのままA先生が居ることすら気づかねぇだろ)」
だけど無常にも
五条「おっはよー!ってあれ、恵は?あぁ任務なの?うーん…まぁいっか!今日は紹介したい人がいるんだよね」
「おはようございま〜す」
人に取られたくないもの程、かえって人目に晒されてしまう。
ニコニコと人好きのする笑顔を浮かべて俺たちを見つめるA先生は、
釘崎「ちょちょちょ!何よあの優良物件は!?」
既に釘崎にロックオンされている。
クソ、明日も会えるかとは聞いたけど、俺以外の前にたって欲しいなんて言ってねぇよ。
……あーあ、
俺だけが知ってる、A先生だったのに。
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フロイド - とても面白い。更新待ってます。 (2021年3月20日 0時) (レス) id: d87b220079 (このIDを非表示/違反報告)
水たまり - コメント失礼します。尊いです、好きです。狗巻くんの語彙は確かそういうのを纏めた記事があったような気がします、調べてみればわかるかと!好きです!応援してます頑張ってください^^* (2021年1月3日 9時) (レス) id: 0358aa12a5 (このIDを非表示/違反報告)
m.(プロフ) - うららさん» ひゃあああ、ありがとうございます!更新頑張ります! (2020年12月27日 11時) (レス) id: b5c70db5f0 (このIDを非表示/違反報告)
うらら(プロフ) - 続き楽しみにしております。 (2020年12月23日 20時) (レス) id: e068332aca (このIDを非表示/違反報告)
うらら(プロフ) - やばいですね!!!尊くてやばいです!!!これからも応援しています。 (2020年12月23日 20時) (レス) id: e068332aca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:m. | 作成日時:2020年11月25日 22時