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自分の声がこれのようだと言われたことに戸惑う実緒。だって、18年間生きてきてそんなことを言われたことなどなかったから。
「ほら、実緒の声みたいでしょう？」
「うーん…。ちょっとよくわからないかな……」
Aは芸術家気質だった。
他の人には伝わらないような感性を持ち、繊細だが強かで、高尚だった。
それが今まで人との交流を妨げたのだろう。なんだか、話す事に慣れていないような話し方をした。実緒はそんな彼女の話し方が嫌いじゃなかった。
事実、Aは無口で無表情だったが、それ以外は心優しい、16歳の少女だった。
子供に対しては柔らかい笑顔を浮かべ、見かけた子猫には愛情を持って慈しむように触れた。時々突拍子もないようなことを言い、実緒を笑わせた。
それも、後に気づくことなのだけれど。
「似てるよ。柔らかくて綺麗。dolceな声」
「ドルチェ？」
聞き慣れない言葉に実緒は聞き返す。
「うん。イタリア語が由来の音楽記号。優しく柔らかに、とか可愛らしくっていう意味」
純粋な褒め言葉に実緒は恥ずかしくなる。
そういえばしばらく海外で生活をしていたと言っていた。海外か。海外なら当然のことなのか。
「それならAの方がそうじゃない？私、可愛らしい声なんかじゃないよ？」
「うーん…。そうかな」
「そうだよ」
2人の会話に美咲はクスクスと笑う。
「いいわね、dolce。2人のグループ名それにしない？」
美咲の提案に実緒は目を瞬かせる。
グループのメンバーまで決まっていたのだから、てっきりグループ名まで決定されているのだとばかり思っていた。
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ドーナツ(プロフ) - 高沢さん» ありがとうございます〜！こちらはかなり不定期更新となってしまうと思いますが、本編共々よろしくお願い致します！ (2020年5月30日 6時) (
レス) id: f19df2fce1 (このIDを非表示/違反報告)
高沢 - 番外編…！ありがとうございます！！楽しみにしています！！ (2020年5月29日 23時) (レス) id: a364a1dba9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ドーナツ | 作成日時：2020年5月28日 21時
