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32-2 ページ43

「っていうか、お蕎麦屋さんと億宮はなんで知り合いなんだ?」

八乙女楽に似ているとはいえ、別人だと思い込んでいる彼は単純に疑問だったのだろう。

三月の質問に楽は戸惑う。なんと返すのが正しいのだろうか。
悩んでいると、間髪入れずにAが口を開いた。

「彼の父親と面識があってね。結構頻繁に顔を合わせてるんだ」

Aの言葉に楽は笑いそうになるのを堪える。決して嘘ではない言葉なのだが、うまく言い換えたものだ。

三月が納得したように頷くと同時に、玄関の扉が再び開いた。

「こんばんは。夕飯の残り物持ってきました」

「あ、紡。こんばんは。お邪魔してます」

扉から顔を覗かせたのは、彼らのマネージャーである小鳥遊紡だった。

「Aさん…!?どうされたんですか?」

紡はまじまじとAを見つめる。Aの格好に驚いているのか、Aがいるということに驚いているのは定かではない。

「どうってわけではないんだけど、ちょっと体調が良くなかったから逢坂壮五が気を使ってくれたんだ」

三月には曖昧にしか説明しなかったのに、紡には丁寧に答えたA。対応の差に三月が苦笑した。


「あ、お蕎麦屋さんもいらっしゃってたんですね。じゃあ、いらなかったかな」

「紡の手料理?何作ったの?」

紡の言葉にAは問いかける。その様子は親しげで、三月は2人の距離が縮まっていることに和んだ。

「筑前煮です。みんな、野菜不足だって言うから」

「えっ、美味しそう。私も今度作ろうかな」

「Aさんも料理されるんですか?」

「多少ね」

「Aの料理うまいよな。あ、蕎麦、テーブルまで運ぼうか」

「……?ありがとうございます」

何故蕎麦屋がAの料理の味を知っているのか疑問に思った紡だが、親しげなその様子から知り合いなのだろうと完結させて礼を言った。

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ドーナツ(プロフ) - 高沢さん» わー!!!ありがとうございます…!本当に悩んでいたのでありがたいです…!いつでもいくらでもリクエストお待ちしています〜!!本当にありがとうございます!! (2020年6月11日 1時) (レス) id: f19df2fce1 (このIDを非表示/違反報告)
高沢 - またリクエスト失礼してもよろしいでしょうか...? 赤面 と いつもと違う髪型 をお願いしたいです、、ふたつも無理言ってすみません(汗) (2020年6月11日 1時) (レス) id: a364a1dba9 (このIDを非表示/違反報告)
ドーナツ(プロフ) - 夢巫女さん» わー!いつもありがとうございます!!迷走中ですが、これからも読んで下さると嬉しいです!!更新頑張ります! (2020年6月4日 10時) (レス) id: f19df2fce1 (このIDを非表示/違反報告)
夢巫女 - こういう作品を待っていたっ!!最初の方から読んでいましたが、感謝を伝えたくて我慢できませんでした!これからも更新楽しみに待ってます! (2020年6月3日 22時) (レス) id: a86d07998f (このIDを非表示/違反報告)
ドーナツ(プロフ) - ぽんさん» わあ…!ありがとうございます!!凄く嬉しいです!更新マイペースですがこれからもよろしくお願いします〜!! (2020年5月26日 18時) (レス) id: f19df2fce1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ドーナツ | 作成日時:2020年5月5日 23時

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