中村さんの彼女さん。

#4 悩み ページ6

中村先輩と屋上でお昼ご飯を食べた日から私はよく屋上でご飯を食べることが多くなった。


『…えっ！嘘でしょ？！全部ゲット〜！！！』


今日は珍しく購買が空いていてほしいパンが全部ゲットできたのだ。

屋上に上がるといつも私は初めに大きく息を吸い込む。


『…はぁ』


最近中村先輩と会えなくてなんか1人で寂しくなってる、そんな自分が情けなくてベンチに仰向けになる。


…そんなつもりではなかったものの、私はパンを食べずにそのまま寝てしまった。



｢…〜い！お〜い！｣

『はっ！私…』

｢パンも食わずにずっと寝てたぞ｣

『なんてこった〜！』

｢あ、でも授業5分前だけど｣


『ぁぁ〜！！』


｢ま、俺サボるけど｣


ほかの人が授業すっぽかしてるのを見たら何やってんだろ、って思うけど中村先輩なららしいな、って思ってしまうのはなぜだろう。


『じゃ、じゃあ私も…』

｢おう

でさ、お前すごい唸ってたけどそんな変な夢見たの？｣


そうだ。私は中村先輩のことで悩んでそのまま寝てしまったんだった。


｢話、聞かせてよ。こんなんでいいなら｣


本人に相談するなんてできっこないって思っていたけど、口は言うことを聞いてくれなかった。


『…もう会えなくなっちゃうんじゃないかなって…中村先輩と…』


｢俺のこと？俺はここにいるのに。

ずっといるよ｣


『でも卒業したら大学行っちゃいますよね…？』

｢んーん、俺バンドやるから｣


バンド…？


まだ私は中村先輩のこと全然知っていなかったみたい。


｢俺、文化祭でライブするから…見に来いよ｣

『…っはい！たのしみにしてます』

｢おう、ちょっとは悩み忘れられたっぽいな。

よし、戻るぞ｣



先生に怒られたけど中村先輩とならって思ったらなんてことなかった。






俺はここにいるのに＿＿ずっといるよ＿


って…期待しちゃうじゃん、

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