中村さんの彼女さん。

#25 かけがえのないもの ページ28

『ねぇともやん？』


｢ん？｣


『卒業式まであと10日じゃん』


｢うん、なんかやりたいことあんの？｣


『ともやんと学校でしか出来ないことやってみたい』


｢なんだそれ(笑)

例えば…あ！こっちきて｣



腕を引かれともやんに連れて行かれたのは教卓の中



『…なにこれ』


｢ｼ-ｯ、静かに今休み時間｣


『何するつもりよ』


｢青春、(ﾁｭｯ)｣


『……///少女漫画みたい』


｢ドキドキした？(小声)｣


『………した』


｢お前がやりたいことってこんな感じ？｣


『ま、まぁそれもあるけど…

あ！もう１回屋上で一緒にお弁当食べたい』


｢なるほどね、じゃ明日購買のとこで｣


『うん！』




＿翌日＿




｢お、きたきた｣


『ごめんちょっと遅れちゃった』


｢はい、お前いっつもメロンパンだから｣



こういうとこやっぱいいなって思う。心の中で。

それにしてもほんとに久しぶり。ともやんと食べるご飯。



『わぁ、ほんと懐かしい！』


｢そこまで昔じゃねぇだろ｣


『いただきます』


｢いただきます｣


『……なんか不思議』


｢なにが？｣


『ともやんと食べるメロンパンってなんか甘い』


｢恋の味…ってやつ？｣


『ともやんそんなキャラじゃないでしょ』


｢…明日はさ、最後だから昼休み


お前が好きなパン買い占めてやるよ｣


『…いいの？』


｢ほら早く言え、好きなパン｣


『メロンパン、クリームパン、あ！あとアンパン！絶対こし餡だからね』


｢はいはい(笑)｣









もしも一緒に暮らせる日が来たら、






家でもこんなお話できたら。






ともやんといると悩みも忘れちゃうし、







今の私にとってともやんはかけがえのない存在なんだ。

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