Beliver

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『もうー買ってきてくれたらええのにさぁ！そんぐらいしてくれや』



眠そうな顔をしながらぶーぶー文句を言うしげを無理矢理引っ張る。
何であたしがそんなパシリみたいなことしなきゃなんないのよ、



『はぁー…ダル』



歩けば周りから人が消えていく。
みんな必要以上に怖がりすぎだと思うんだけどなぁ…



濱「しげとA〜」



濱田先輩…
余計に人消えちゃうよ！



この人がしげも所属してる暴走族【 Black tear 】(黒い涙)の5代目トップ。
この人がバックにいるからこそ、しげに近づかない人もいる。



「やっほ、しげくんとA」



隣に立つシオン先輩は濱田先輩の彼女で…しげの好きな人。
分かりやすすぎて傷つきもしないんだよ？笑



『うっす、』


「こんにちは」



スタイルのいいシオン先輩はあたしの憧れでもあり…ライバル。
向こうは相手にもしてないだろうけど。



濱「今日、走んのちょっと早よなったから20時集合な」


『遠くまで行くんすか？』


濱「ちょっと、Red tear見に行こう思て笑」



支配下のグループを見に行くらしい。
全国に8つある支配下は、どれも強い。



『了解す』


濱「んなな」



ヒラヒラと手を振って去っていく濱田先輩たちと、それを見つめるしげ。



そんな綺麗な背中ばっか追いかけないで横にいるブスに振り向いてくれたらいいのに。

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