もう一度… (ページ28)

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25　Alan side ページ28

連れてこなきゃ良かった…

俺の歌ってる姿見てほしかったのにさっきから全然Aと目が合わない。

最初の方はながつばっか見て…真田くんや美勇人さんと音合わせてる時も真剣に見ていた。
次に移ったからと思えば謙ちゃんばっかりでキラキラした目でずっと追っていて…。
モロが吹くサックスのソロでもAの目は釘付けでいつになっても俺に視線が合うことはなかった。

極めつけは萩ちゃん。

俺の歌い出しで始まる曲、Aの手拍子してる姿が見えると萩ちゃんが近くで見ないかと誘っていた。
そしたらさ、絶対俺の事見なくなるじゃん…自分で言うのもあれだけどボーカルだし注目されやすい自覚はあった。
こんなにも見てもらえないとちょっと傷付くな…

萩ちゃんの後ろに座ってほしくなくて思わずAに話しかける

顕嵐「A、見るの俺の隣でもいいよ？」

A「いや、いいよ。だって顕嵐いっぱい動かないといけないじゃん、絶対邪魔になるから」

はい、撃沈。

なんでだよ！
俺の隣でもいいじゃん…そりゃドラムよりは動くよ？
でも本番じゃないからその場で歌うことも出来るのに。

しかもそんな後ろに座ったらAの顔見て歌えなくなっちゃうじゃん…。

移動してほしくなかった気持ちを込めてAを睨んだ。

Aは視線には気付いたけどなんで睨まれたか分かんないみたい。

はぁ、これは後でちゃんと話そう。今は練習に集中しないとな