21 ページ24
顕嵐「ねぇ、今何時？」
A「10時ちょっと前だけど」
顕嵐「そろそろ出ないとだ〜」
A「今日もお仕事？」
顕嵐「うん、スタジオでライブ練習が11時からあるよ」
A「え！？11時から！？」
顕嵐「うん」
驚いてる私の顔を見ながらのんびり食べ続けている顕嵐。
1時間前だけど、何故焦らない？
A「顕嵐だけ遅く行く訳じゃないよね？」
顕嵐「俺も11時だよ」
A「急いで支度しないと！はい！もう朝ごはん終わり！準備して！」
そそくさと朝ご飯が乗っていたテーブルを片付け始める。
顕嵐「えー俺まだAとご飯食べてたい」
A「それはいつでもできるから我慢して」
顕嵐「ちぇ…折角のんびりしてたのに」
食べ終えたお皿を洗うと顕嵐はゆっくりと動いて身支度を始めていた。
ちょっと派手な花柄のシャツに黒いジャケット、何着ても似合うんだろうなぁと思いつつ背格好や顔が似ていることもあって亡くなった彼氏をまた思い出してしまう。
しばらく、ボーッと見つめていると…
顕嵐「俺に見惚れた？」
嬉しそうに振り返って私に聞いてきた。
A「えっ…そ、そんなことない！」
顕嵐「うっそだ〜！ずっと見てたじゃん」
A「見てない見てない、気のせいだよ！ほら、もうそろそろ出発しないと」
顕嵐「そんな遠くないからまだ大丈夫なのに…」
A「こういうのは余裕をもって行くんだって」
背中を押しながらリビングを出ようとすると、
顕嵐「そしたらさ、Aも来ない？」
A「へっ？」
顕嵐「頑張って早く支度したし、練習前の空き時間俺の話し相手になってよ」
A「ライブ練習ってみんな集まるんでしょ？」
顕嵐「うん、メンバーと振り付けの先生とかスタッフさんも少しいるかな」
A「私それ絶対邪魔になるからやめよう？」
顕嵐「そんなことないよ」
A「そんなことあるよ、話し相手はメンバーにしてもらって？」
顕嵐「やだ、ちょっとでいいからいて？だって折角のんびりしてた朝の時間を切り上げたのはAじゃん？」
A「うっ…」
それを言われると…いや、でもそれは顕嵐の為に…
A「それは顕嵐のため…」
顕嵐「じゃあ俺の為に来てくれるよね？……ね？？」
じりじり近寄ってきて壁際に追い詰められる。
おでこ同士がくっつきそうなくらい顔を近付けて話してくる
A「わ、わかったから！離れて！」
顕嵐「やった、謙ちゃんには俺から伝えとくから」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 227人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
j(プロフ) - お話が好きで何度も読み返しています！続きが気になるのでぜひ更新してほしいです。。。 (6月10日 10時) (
レス) id: 4ac568a835 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：七。 | 作成日時：2021年12月23日 1時
