もう一度… (ページ3)

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プロローグ3 ページ3

お葬式中、色んな人が声を掛けてくれるが私の耳に入っては抜けていく。

誰の声も残らない。

パパ、ママ、Aはどうやって生きていけばいい？大好きな2人がもういないなんて、まだ信じられないよ…。
彼とももっと色んなことがしたかった。色んなことを伝えたかった。

お葬式が終わっても直、私は静かに泣いていた。

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怜央「A………」

A「怜央…来てくれたんだね………」

久し振りに見た幼馴染みの顔

怜央「あたりまえでしょ、Aのお父さんやお母さんにも俺はお世話になってたんだからさ」

A「そっか……ありがとう」

しばらく沈黙が流れ、ようやく怜央の口が開いた

怜央「A、これからどうする」

A「これからのこと、考えられない、だって！まだ………まだ…みんな生きてる気がしてる。………私もいっそいなくなれば辛くないかな…」

怜央「駄目だ！！！それだけは、絶対に駄目だ」

A「なんで！？だって、辛いよ…生きていても悲しいよ、私は耐えられない…」

怜央「今は悲しいかもしれない、死んでしまいたいって思うかもしれない。今Aが残されて辛いはずだけどもしAが居なくなったら次は俺が悲しくなるよ…」

A「…っ………」

残された人の気持ちが今は痛いほど分かる。
だからその言葉を聞いて何も言い返せなかった。

静かに涙をこぼす私を怜央はずっと抱き締めてくれた。

少し落ち着いた頃、お葬式も終わって遺骨を預かり怜央と一緒に私の家に帰った。

A「あのさ、怜央」

怜央「ん？なになに！どうした？」

わざと暗くならないように明るく応えてくれる怜央に少し元気をもらえる。

A「さっきの話なんだけどさ、私ここの家に住み続けられないみたいで…。まだ働きはじめてもないしここの家賃払っていけなくて、貯金にも限界あるし…少しずつでも安い他の家探さなきゃいけないんだけど一緒に探すの手伝ってくれる…？」

怜央「えっ…いいけど…Aはそれでいいの？」

A「うん…。思い出は取っておきたいけど、さっきの怜央の話聞いて少しずつでも自分のなかで踏ん切りつけないといけないなって」

怜央「でも一人暮らしってことだよね」

明らかに心配そうな顔をしている
私が見えないところでこの世から居なくなろうとしないか気にしてるんだろうな、そんな優しさが怜央の顔にでてる。