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壬氏「自 殺でないなら…他 殺だというのか」
玲玲「それは分かりません。ただ、生きたまま堀の中に落ちたのは確かだと思います。這い上がるために何度も堀をかいたのでしょう。死体の指先が赤く血に染まっていました」
壬氏「うむ…」
玲玲「自 殺か他 殺か」
私なら自分から命を絶とうとは絶対に思わない
他人から殺されるのもまっぴらだ
死んでしまえば薬も毒も試せない
でも、もし自分が死ぬとするなら
壬氏「何を考えている？」
玲玲「死ぬならどんな毒にしようかと」
壬氏「なっ、死ぬ気か？」
玲玲「滅相もありません。ですが人はいつ死ぬかわかりません。たとえ望まなくとも他人の悪意が加わることで、不本意な死を遂げることがあります。浩然様のように」
壬氏「ん…」
それがいつ訪れるのか誰にも分からない
運命には抗うことができない
玲玲「壬氏様」
壬氏「ん？何だ？」
玲玲「もし、私を処刑する場合毒殺にしていただけませんか？」
壬氏「な、なんでそうなる」
玲玲「もし、私が何か粗相をした場合、処分を下すのは壬氏様でしょうから」
壬氏「……」
玲玲「(早速粗相をしてしまったのか？)すみません。調子に乗りました。縛り首でも斬首でも文句は言いません」
壬氏「いや、だからなんでそうなる」
玲玲「私が平民だからです。些細な失敗で簡単に吹き飛ぶ命です」
平民は貴人に逆らえない
治世の悪くないこの国にも
それは
壬氏「そんなことはしない」
玲玲「“する”“しない”ではなく“できる”“できない”ですから」
壬氏は図星をつかれたのが黙ってしまった
玲玲「(面倒なことを言ったみたいだな)御用が済んだのならこれで失礼いたします。」
その後風の噂に聞いたのは死んだ下女が園遊会の毒殺騒ぎの場にいたことだった
それらしい遺書も見つかり自 殺ということで事件は幕を閉じた
高順「先日の報告がようやく届きました」
壬氏「腕に火傷を負ったものを探せと言ってから
高順「申し訳ありません」
壬氏「で、一体誰だ？」
高順は時間がかかったことを申し訳なく思いつつ言い訳のように言った
高順「はい。意外と大物でした。
壬氏「そうか。下がってよい」
高順は壬氏に一礼すると部屋から出て行った
壬氏(阿多妃…)
続く
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cider(プロフ) - ミルクさん» 見落としていました。教えて頂きありがとうございます！ (2月1日 10時) (
レス) id: 8f0a8c9356 (このIDを非表示/違反報告)
ミルク(プロフ) - 確認ミスだと思われるのですがオ.リ.フ.ラが付いてしまっていますよ (2月1日 10時) (レス) id: d6f8a4c568 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cider | 作成日時：2024年1月30日 18時
