【utit】画 面 上 と 画 面 裏 で は 素 直 さ が 違 う 、 そ ら る さ ん ＿ 番 外 編 ＿【srr】

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色々と取ってきたあと、また寝室へと戻ると、彼方が起き上がっていた。
私はすぐに彼方の側に近寄ると、寝かせようと彼方の肩を押そうとした。
でもそれは、私の手首を掴んだ彼方の手によって阻止された。

「どこ･･･いってたの･･･」

『えと･･･色々と取りに･･･下に･･･』

彼方は私のことを見上げると、手首を握っていた手に力を込めた。
人は熱を出すと、人肌がいつもよりも恋しくなるという話を聞いたことがある。
もしかして彼方も？
そう思いながら彼方のことを見ていると、彼方の手が私の頬を撫でた。

「･･･もう･･･どこにも･･･いかないで･･･」

泣きそうな声と熱を帯びた目は、私のことをクラッと揺らすには充分な迫力だった。
いつもは余裕な彼方がこんなにも弱っているだけでもかなり調子が狂うのに、こんな変な色気を出されても困る。
私は少しずつ熱を帯びてきた頬を見せないようにと、彼方のことを強制的にベッドに寝かせると、彼方から顔をそらした。

『とりあえず、病人は寝てる！以上！！』

「え、Aどこいくの」

『どこって･･･下だけど』

彼方はそれを聞くと、しゅんという効果音がつきそうな表情で私のことを見た。
いつもなら絶対に見せないであろう彼方の表情にたじろいでいると、私のポケットに入っている携帯が鳴った。

『え、あ、えと･･･出てくる！！』

私は逃げるようにその場から立ち去った。
あれはずるいでしょ･･･

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