検索窓
今日:2 hit、昨日:4 hit、合計:74,089 hit

5 月斗side ページ5

僕は数十秒間色々と考えたあと、ゆっくりと玄関の扉を開けた。
するとそこには、不機嫌そうな顔をしたそらるさんが立っていた。

「遅い」

『あはは・・・・・・立て込んでたんで。・・・色々と』

今日のことを思い出しながら苦笑すると、そらるさんは訝しげに僕のことを見た。
僕はそらるさんに向かって微笑むと、そらるさんのことを中へと入れた。
ドタドタという音が聞こえる気がするけど、何をしているんだろうかあの二人は。
リビングへとそらるさんが入ったのを見て、僕もそらるさんの後に続いて入った。

『・・・あれ、坂田?』

「ん?」

僕が出ている間に、Aのことを浦田さんではなく坂田が抱きしめていた。
そして、そこら中にあった酒の空き缶も全てなくなっていた。

「酒臭い」

『飲んでましたからね』

そらるさんと坂田が目を合わせると、坂田はAの頭の後ろに手を回して、自分の方に引き寄せてそらるさんのことを見た。
なぜか二人の間で火花が散っている気がする。

「・・・天月、二人、なんかあったのか」

『さぁ・・・』

僕と浦田さんが話していると、そらるさんと坂田も話始めた。
僕と浦田さんは話すのをやめると、そらるさんと坂田の話に耳を傾けた。

「Aは俺のなんだけど。離してくれる?」

「でも僕、泣かせたらとるって言った気がすんねんけど」

「俺のせいで?」

「他に誰がいると思うとるん?」

修羅場だ・・・!
僕と浦田さんは、二人が険悪な雰囲気になっているリビングからそっと静かに出ると、廊下で二人の話を聞きながら話した。

「おい待て待て待て。なんだよあの修羅場」

『いつの間に三角関係にっ・・・!』

「知らん」

そんなことを言っていると、Aのことを抱き抱えたそらるさんがリビングから出てきた。
その後ろには、なぜか不服そうな顔をしている坂田がいた。
なんとなくなにがあったのか察せて、苦笑した。
二人とも本当にA大好きだな・・・

6 彼方side→←4 渉side



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (166 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
213人がお気に入り
設定タグ:歌い手 , そらる , ツンデレ   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

あづの ひみ(元朝日菜薔薇)(プロフ) - ねこさん» ありがとうございます! (2021年1月17日 16時) (レス) id: 4e3b964e65 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ - 尊い尊い尊い (2021年1月17日 15時) (レス) id: 180eab5c21 (このIDを非表示/違反報告)
あづの ひみ(元朝日菜薔薇)(プロフ) - ハルカさん» ありがとうございます!少し不安だったので嬉しいです! (2020年7月9日 17時) (レス) id: 519239ae11 (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ(プロフ) - 終わり方神か (2020年7月9日 16時) (レス) id: 796bfd041b (このIDを非表示/違反報告)
あづの ひみ(元朝日菜薔薇)(プロフ) - 絵が上手くなりたいさん» クレープは美味しいですね。デレそらるさんも美味しいです。ありがとうございます (2020年6月18日 23時) (レス) id: 519239ae11 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:あづの ひみ(元朝日菜薔薇) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/AdAsnhmp/  
作成日時:2020年6月6日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。