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次に来たのは自分の家が隣にあるという謎の状況にある渉の家。
彼方が来ないことを祈りながら、渉に私が抱えている問題と、真冬とした練習のことについて話した。
渉は私の問題については特になんの反応も示さなかったが、真冬との練習について話すと、驚いたような顔をした。

「練習ってお前・・・いや、いいや。そらるさんに怒られても知らねぇからな」

その渉の言葉に首を傾げると、渉は呆れたようにため息をついた。
なんでため息をついたのか聞こうとした瞬間に、顎を掴まれて引かれた。
一気に近くなった渉との顔の距離に驚いたうえ、恥ずかしくなり顔に熱を集めた。
色んな感情が混ざりあってよく分からなくなってきてしまう。

「・・・なぁ、キスしていい?」

低いけど甘くドロドロとしたような声が耳に注がれて、思考が停止する。
キスってなに、どういうこと?
恥ずかしさからなのか顔に集まった熱のせいなのか分からないが、視界が歪むのが分かった。
目からあふれ出た涙が頬に流れていくのが分かり渉から離れる。

「あーっと・・・いじめすぎた?ただ顔近付けただけなんだけど」

私の頭を不器用だが優しく撫でてくれる渉にホッとして、渉に抱きついた。
いまだに泣いていないときがないのは、皆がいつもと違って怖いからなのだろう。

『・・・渉は、渉のままでいいよ。ツンデレだけで本当に充分だよ』

「なんだそれ」

彼方よりかはSじゃないはずなのに、ここまで思うのはなんでなのだろう。
渉は深くため息をつくと抱きしめ返してくれたうえに、また頭を撫でてくれた。
私はなんとかあふれていた涙を止めると、渉から離れてお礼をした。

『・・・行ってくるね』

「次もあんの?・・・別にやめてもいいんだからな?いってら」

優しさが見えるその言葉に再び泣きそうになるのを堪える。
なんとか深呼吸をすることによって堪えることができ、笑顔を浮かべたあと渉の家から出た。

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設定タグ:歌い手 , そらる , ツンデレ   
作品ジャンル:恋愛
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あづの ひみ(元朝日菜薔薇)(プロフ) - ねこさん» ありがとうございます! (2021年1月17日 16時) (レス) id: 4e3b964e65 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ - 尊い尊い尊い (2021年1月17日 15時) (レス) id: 180eab5c21 (このIDを非表示/違反報告)
あづの ひみ(元朝日菜薔薇)(プロフ) - ハルカさん» ありがとうございます!少し不安だったので嬉しいです! (2020年7月9日 17時) (レス) id: 519239ae11 (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ(プロフ) - 終わり方神か (2020年7月9日 16時) (レス) id: 796bfd041b (このIDを非表示/違反報告)
あづの ひみ(元朝日菜薔薇)(プロフ) - 絵が上手くなりたいさん» クレープは美味しいですね。デレそらるさんも美味しいです。ありがとうございます (2020年6月18日 23時) (レス) id: 519239ae11 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あづの ひみ(元朝日菜薔薇) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/AdAsnhmp/  
作成日時:2020年6月6日 13時

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