3 彼方side ページ32
急にAがいなくなり驚いていると、リビングに嬉しそうな顔をしたAが入ってきた。
どうやらどこかに行って今帰ってきたようで、出掛ける前よりも清々しいほどの可愛らしいいい笑顔をしていた。
『おかえり。・・・どこ行ってたの』
「優の家。皆いたよ。超癒された」
ふわふわとしたいつもは絶対に見せない笑顔を俺に向けたAに、俺も癒されていると、さっきの発言が引っかかった。
超癒された、とはなんだ。
・・・俺には癒されないと?
『俺には癒されないの?』
俺がそう問うと、Aは瞬きを数回すると、考えるように首を傾げた。
Aは深くため息をつくと、俺のことを困ったような顔をして見つめた。
「・・・お前は癒しっていうか、違う。・・・癒しよりも幸せの方が大きいから」
『は?なにそれ・・・』
恥ずかしそうに言うAに、ずるいという感情を抱いたのは何度目だろうか。
Aはなぜか怒ったように腕を組むと、俺のことを睨んだ。
「なにそれってなんだよ」
『・・・だって、可愛いこと急に言うから・・・』
「はっ?」
自分の顔が少しずつと赤くなっていくことが分かり、Aから顔をそらした。
俺が顔をそらすときに見えたAの表情は、俺と同じように赤かったように見えた。
213人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
【utit】僕 の 初 恋 の 人 で あ る 君 が 僕 の こ と を 忘 れ た 理 由【mfmf】
【utit】坂田さん、私、坂田さんに恋をしました。なので、起きてください【tnrnskt.】
もっと見る
「歌い手」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あづの ひみ(元朝日菜薔薇)(プロフ) - ねこさん» ありがとうございます! (2021年1月17日 16時) (レス) id: 4e3b964e65 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ - 尊い尊い尊い (2021年1月17日 15時) (レス) id: 180eab5c21 (このIDを非表示/違反報告)
あづの ひみ(元朝日菜薔薇)(プロフ) - ハルカさん» ありがとうございます!少し不安だったので嬉しいです! (2020年7月9日 17時) (レス) id: 519239ae11 (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ(プロフ) - 終わり方神か (2020年7月9日 16時) (レス) id: 796bfd041b (このIDを非表示/違反報告)
あづの ひみ(元朝日菜薔薇)(プロフ) - 絵が上手くなりたいさん» クレープは美味しいですね。デレそらるさんも美味しいです。ありがとうございます (2020年6月18日 23時) (レス) id: 519239ae11 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あづの ひみ(元朝日菜薔薇) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/AdAsnhmp/
作成日時:2020年6月6日 13時