【utit】画 面 上 と 画 面 裏 で は 素 直 さ が 違 う 、 そ ら る さ ん ＿ 番 外 編 ＿【srr】

４ 渉side ページ4

腕の中で規則正しい寝息がする中、俺達はかなりやばいことに気が付いて固まっていた。
Aが天月の家に来たのはお昼のだいたい１時くらいで、今はもう夜中の１時。
１２時間くらいがたっているから、いつそらるさんが突撃してきてもおかしくない。
こんな状態を見られたら、そらるさんに何を言われるか分かったもんじゃない。

『･･･俺が一番何を言われるか分かったもんじゃないんだけど』

俺に抱きついて離さないAのことをチラッと見ると、頬にはさっき泣いたからなのか泣き跡ができていた。
俺はAの頬を撫でるとため息をついた。
すると、天月の携帯が鳴った。

「あのさ？･･･そらるさんからメール来た。天月の家行くって」

天月がチラッと俺のこと、正確には俺のことを抱きしめているAのことを見た。
俺はAの頭をさっきからずっの撫でている坂田のことを見た。

『坂田変われ』

「え、やだよ？なんで僕にそういうの押し付けてくるんようらさんはーーー！」

『無理！！ぜってー怖いもん！！』

そんなことを坂田と言い合っていると、また天月の携帯が鳴って、俺達は顔を見合わせた。
その数秒後、天月の家のチャイムが鳴って血の気が引いていくのが分かる。

『･･･誰か出ろよ』

「むりむりむりむりむり！！」

「なにこのホラー展開！！」

皆が皆、若干涙目になって動こうとはしない。
しょうがない、ここは･･･

『じゃんけんで決めるか』

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