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お粥を作るだなんて久しぶり過ぎて、ガッツリ失敗してしまったのだが、今さっき食べたが味は申し分ないとは思う。
・・・食感は置いといて。
私は寝室に入ると、お粥の入ったお椀を机に置くと、ベッドに寝ている彼方のことを見た。
机にお粥を置くと、ベッドに片足を乗せて身を乗りだし、彼方の頬に触れた。
すると、その手を掴まれてグイッと引かれて、彼方との顔の距離が一気に縮まった。

「A・・・なんでかってにどこかいったの」

不機嫌な顔を見せた彼方は、完全に怒っていて、私は苦笑いをした。
熱だからなのかあまり力が入っていなくて、すぐに離れることが出来た。
あのお粥、食べさせて大丈夫なものなのかな。
チラッと自分が作ったお粥を見ると、彼方が私の服の裾を引っ張った。

『なに彼方。お腹すいた?あるよ?・・・美味しさは保証しないけど』

「しょくよくない。・・・けど・・・口移しなら食べてあげてもいい」

前半はあまり呂律が回っていなかったのに、後半になると急に色気を出して言ってきて、私はすぐに後ずさりをした。
普通のキスですら恥ずかしいのに口移しはもっと無理に決まってるでしょ!

『なら食べなくていいです私も出るんで』

「待ってごめん冗談だから」

彼方は自分でお椀を手に取ると、自分の手でお粥を食べ始めた。
顔を歪めたのは不味いからなのか、それとも私と同じく食感が嫌だったのか。
どちらにせよ失敗したのは確かだろう。
私は深くため息をつくと、ちゃんと完食してくれた彼方の頭を撫でた。
すると、彼方はまた私の手を引くとベッドの中に引きずり込んだ。

「一緒に寝よ。はいお休み〜」

『えっ、ちょっ・・・』

彼方は私のことを抱きしめると、すぐに寝入ってしまった。
私は呆れてため息をつくと、彼方のことを抱きしめ返した。
どうやら、私の彼氏は風邪になるとわがままになるらしい。

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設定タグ:歌い手 , そらる , ツンデレ   
作品ジャンル:恋愛
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あづの ひみ(元朝日菜薔薇)(プロフ) - ねこさん» ありがとうございます! (2021年1月17日 16時) (レス) id: 4e3b964e65 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ - 尊い尊い尊い (2021年1月17日 15時) (レス) id: 180eab5c21 (このIDを非表示/違反報告)
あづの ひみ(元朝日菜薔薇)(プロフ) - ハルカさん» ありがとうございます!少し不安だったので嬉しいです! (2020年7月9日 17時) (レス) id: 519239ae11 (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ(プロフ) - 終わり方神か (2020年7月9日 16時) (レス) id: 796bfd041b (このIDを非表示/違反報告)
あづの ひみ(元朝日菜薔薇)(プロフ) - 絵が上手くなりたいさん» クレープは美味しいですね。デレそらるさんも美味しいです。ありがとうございます (2020年6月18日 23時) (レス) id: 519239ae11 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あづの ひみ(元朝日菜薔薇) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/AdAsnhmp/  
作成日時:2020年6月6日 13時

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