世界一愛するお前の所へ

NO.53 ページ27

『好き』という言葉が私に襲い掛かる。





「…晋助」






寝ている。




「……」





「…貴方はいつも綺麗な顔で寝るのね」







そっと、額にキスをして部屋を出た。






自室に戻りベッドに寝転がる。




「………幸せになりたい

幸せにしたい



苦しい思いをしたくない





……永遠に、結ばれたい………」






それは出来ないこと。





私は晋助を幸せにできない。






私と晋助は敵。





でも、副長達には何も言えていない。








「ねぇ、貴方(・・)………





どうすれば幸せになれると思う?」









自分では手の届かない思いを願いながら眠りについた。

NO.54→←NO.52

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す