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いや、親しい人なんて言える人いなかった気がするな。
考えるように下を向けば老人が口角を少し上げた気がした。
老人の指先は紙をとらえ、紙を裏に捲ると其処には先程までなかった文字がある、
「因みに、転生場所はここじゃ。」
指先の示された場所に目を向けると私は大きく目を見開いた。
『か、家庭教師ヒットマン...REBORN!...』
それは私が小さい頃と言うか現在まで大好きだったアニメの題名。
「知っておるか?」
きょとんとしながら聞いてくる老人は私に質問を問いかけた。
感情が高ぶり、つい声を上げて質問に答える。
『いや、知ってるもなにも...これ二次元の世界じゃ!!?』
「死んだ人間が人間として、同じ世界に行ける訳がないだろう」
いや、そうかもしれないけど!!
『自慢じゃないけど私、凄く運がなくて。』
「知っておる」
なんで知ってるの!?
『行けたとしても、すぐに死んじゃうと思うんですが。』
「普通にしていれば、そうそうには死なんよ。」
『っ...!』
「まぁ、ある程度の特典はつける。
せっかくの二度目の人生、すぐに死んでは楽しくなかろう。」
『...。』
愉快とでも言うように笑う老人を見ながら私は唇を噛んだ。
「そう心配するな。次はいい人生をおくれるさ。」
その言葉に息を飲んでパッと顔を上げれば
瞳か交わると同時に私の意識は薄れていった。
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作者名:ごま | 作成日時:2018年4月15日 11時