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祐希さんはやけに真剣な瞳で私を見つめる。




「なんで、」

「俺を見る目と、達宣を見る目、全然違うよ」

「祐希さんだよ、」

「まぁ、いっか。俺のこと好きでいてよ」




そして、笑いながら私の頭をまた撫でた。


祐希さんはいつでも綺麗に笑う。
吐き気のするほど爽やかな笑みで、私を突き放して
私を包み込む。

そんな祐希さんのことが好きだなぁってなる。
し、カッコイイなぁとも思う。

だって、余程の自信が無いとそんなこと言えないでしょ?




「んで?今日は?」

「見てこれ!」

「うわぁ、」

「凄くない?!」

「すごいすごい」

「可愛くかけたでしょ!」

「何個サインを書く練習すればすむわけ?」

「なんでそんなこと言うんですか!暇なんですよ!笑」

「いや流石に書きすぎ笑」




呪文じゃん、もう。笑




そう言いながらもきちんと見てくれたプリントには、
私の一向に決まらないサインが並ぶ。

同じようなサインが並んだり、見たことの無いサインを書いてみたり。

きっと誰が見ても怖いプリントだと思う。


それでも、祐希さんはきちんとプリントを見てくれた。
これ可愛いじゃんとか、これ難しくない?とか、書く時間短めの方がいいからこれは?とか。

長い間プロとして活躍して、長い間サインを書いてきた祐希さんからの言葉は凄くためになる。




「これお気に入りなんですよ、私の」

「これねぇ、、こっちのほうがいいんじゃない?」




2人でプリントを覗き込んで、顔を上げる。
タイミングが同じだったせいで祐希さんとの距離がほぼ10cm。

ほんの少しでも動けばキスできちゃいそう。


祐希さんは爽やかに笑いながら、近いなって言いながら遠ざかった。




「顔あかっ笑」

「…ゆーきさん、も、、あかい、」

「そりゃぁねぇ、笑」




祐希さんが私に隠すようにボソボソと何かを呟いて、何も無かったかのように祐希さんが儚く笑った。


隠しきれていないその表情に胸が苦しくなる。

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設定タグ:龍神NIPPON , 石川祐希 , 大塚達宣   
作品ジャンル:恋愛
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ちょこ(プロフ) - SACRAさん» 嬉しい言葉、ありがとうございます!! 更新はゆっくりですが気長に待っていただけると嬉しいです!! (10月23日 20時) (レス) id: a4fd68cf54 (このIDを非表示/違反報告)
SACRA(プロフ) - めっちゃ好きですこのお話 頑張ってください (10月22日 3時) (レス) @page20 id: 414e0b7211 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちょこ | 作成日時:2023年10月9日 18時

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