２９ ページ29
「……笑」
「なんですか、」
「硬すぎ笑、別に取って食ったりしねぇから」
「とっ、て、、、！、くっ、！」
「安心してってことでしょーが笑」
いや、それはむりでしょ。
だって初めて好きな人が運転する車に乗ってるし。
なんかやっぱり思い描いてた運転姿の何億倍もカッコよすぎるし。
ほら、そーやって余裕そうに笑ってるのとか、
そーやって会話しながら運転できるとことか。
ただ好きが募っちゃうだけじゃん。
ハンドルを握って、笑って。
そんなのまた恋しちゃうくない？
「安心して。ほんとに」
「…はい、」
「…硬いなぁ笑、んー、」
「…はい、」
「ねぇほんとにさぁ笑」
いい加減いつものAになってくんないと、まじで食うけど？
食われたい。
もはや物理的に食われて、祐希さんのその体の一部にして欲しい。
いや、それは気持ち悪いし怖いか。
でも、そう思っちゃうくらい。
私の一部であって欲しいし、祐希さんの一部でありたい。
やっぱり狂気的だな。
ハンドルが右にきられて地下駐車場へと入り込んだ。
「え？」
「ん？」
「地下駐車場？」
「うん」
いやほんとにどこに行くつもりだ。
大型ショッピングモールとかでしかみない地下駐車場で。
慣れたようにハンドルを回して車を停めれるところを探す。
ここにしよ。
なんて祐希さんが一人で喋って、車のハザードを出した。
「で、」
「ん？」
「ほんとにどこに行くんすか」
「え？」
「え、？」
「ご飯、食べるんでしょ？」
「いやだってここ、」
「まぁまぁ、、」
なんて言いながら、ほら降りるよって促されて。
車から降りた。
大型ショッピングモールなんて嘘？
なんてくらいあたりは静かで、止まってる車は多いけど、駐車場には人なんていないし。
慣れたように歩いていく祐希さんの背中を慌てて追いかけた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 383人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちょこ(プロフ) - SACRAさん» 嬉しい言葉、ありがとうございます！！ 更新はゆっくりですが気長に待っていただけると嬉しいです！！ (10月23日 20時) (
レス) id: a4fd68cf54 (このIDを非表示/違反報告)
SACRA(プロフ) - めっちゃ好きですこのお話 頑張ってください (10月22日 3時) (レス) @page20 id: 414e0b7211 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちょこ | 作成日時：2023年10月9日 18時
