翼が折れた私の人生

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「かわいいで」

「へぇ」

「周りみて、ずーっと子供みたいなことしとる」

「そんな子いるんやね」

「でもな、危なっかしいし、自分のこと後回しにするし」

「めっちゃその子のこと見てるやん」

「まぁ、見ちゃうよね。見ちゃうし、その子が困ってる時の助けになりたいし、大切にしてあげたい」

「いいね、その子」

「え？」

「だって達宣にこんなに大切に想われてんだよ？羨ましいよ」

「そー？」




出会って何年もの達宣とのいつものノリ。

ずっとずっと、私のこと想ってるって言っても。
きっともうあの時の感情なんか冷めてるに決まってる。


でも、たまにまだ私のことを思ってるんじゃないかって思う。
今も優しい目で私を見て。
ふわりと笑って。

前の車をじっと見る。




「…このノリいつまで続く？笑」

「えぇ？笑」

「俺はずっとAのことが好きやって言ったやろ？笑」

「本人に伝えすぎたらその感情も意味も本人には伝わりづらくなるんですぅー」

「やったら、その言葉証明してや？笑、さっきからずーっとソワソワしてんで？笑」




そんなことないけどなぁ。
って言いたいけど。

でも、私も隠せてないことに気づいてる。

なんか落ち着かない。
祐希さんの時とは違う、変な感じ。

達宣とは何年も1緒にいるはずなんだけどな。




「なんか曲かける？」

「え、いいん？」

「いいよ」

「んーっと、じゃぁー、これにする」

「選曲笑」

「なんでよ笑」

「俺ら死にに行くわけやないんやから」

「私のお気に入りの曲だよ」




♪生きろ何万回言ったって

♪何万回聞いたって

♪負けそうにまたなるけど

♪いいさ懸命に誓った

♪仲間の絆を道標に




「なぁ、他の曲笑」

「えぇ、じゃぁ全日本シーズンってことで」





♪僕は誓うよ一切引かないし

♪一切負けない

♪自分で決めた道の上

♪全てをかけて

♪笑えるようにやり抜くぞ




「これいいやん」

「NEWSの曲好きやからね」

「知ってるわ」

「だろうね」

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