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思えば、ずっとずっと私は弱かった。
「A！」
「ナイス！！」
バレーを始めたのは、確か2歳すぎ。
まぁ始めたって言うより、バレーボールに触れたのがそのくらいの年齢。
親がただただバレーが好きな、バレー馬鹿な親で。
小さい頃から記憶には無いけど、ずっとバレーを見てたらしい。
会場にも何百回、何千回も連れていってもらったし。
有名選手からサインも貰ったこともある。
だから、偶然って言うより、必然。
私がバレーを始めたのは、そういう運命だった。
「Aは将来何になりたいの？」
「私？バレー選手がいい。オリンピックの舞台に立ちたい。あのコートに立って、私が今まで見てきた選手の景色を見たい」
「そう。頑張りなさい」
親は、別に強制はしなかった。
私がバレーを辞めるという選択をしても、きっと。
お母さんもお父さんも私を止めはしなかった。
「好きです！」
「…っと、だれ？」
「大塚達宣！」
今、代表にいる大塚くんとの出会いは不思議なものだった。
高校生。
ずっとずっとバレーに打ち込んで。
周りのものは全てシャットアウトしていた。
私からバレーを誰も取られないように。
そんな矢先、どこで私を知ったのか、
ニコニコ笑顔で私に駆け寄って。
私の高校とは違う制服がまた目立つ。
「知らない」
「俺もAさんのこと知らないっす」
「勢いだけはあるね」
「俺も初めて知りました」
「でも、ごめんね」
「バレーっすか？」
「当たり前」
私からバレーを取れば、私には何も残らなくなる。
それくらい、私はバレーに打ち込んできた。
「春高。もし俺らが、俺らの代が春高で優勝したら、もう一度考えて貰えん？」
「春高優勝したらね」
このときは、春高優勝がどれほど大塚くんにとって近いものかを私は知らなかった。
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ちょこ(プロフ) - SACRAさん» 嬉しい言葉、ありがとうございます！！ 更新はゆっくりですが気長に待っていただけると嬉しいです！！ (10月23日 20時) (
レス) id: a4fd68cf54 (このIDを非表示/違反報告)
SACRA(プロフ) - めっちゃ好きですこのお話 頑張ってください (10月22日 3時) (レス) @page20 id: 414e0b7211 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょこ | 作成日時：2023年10月9日 18時
