どっちが本当の？ ページ40
いた……。
わさび頭のカナリアちゃんだ。
私はこっそりキルアに
「出て行きなさい。多めに見るのはそこまでよ。ここを一歩でも超えたら実力で排除します。」
ゴンは前に行こうとするクラピカたちを右手で制止して1人、カナリアの前へと進む。
しかし、線を超えた途端カナリアのステッキに叩かれて私たちの前まで転がってきた。
「「『ゴン！！』」」
そんなゴンを見て、クラピカとレオリオは戦闘体制をとるが、やはりゴンに制止されてしまう。
強い意志を持つ、ゴンとカナリアの闘い、というより一方的な殴りを私たちは見守っていた。
「いい加減にして！！無駄なの！！わかるでしょ！！あんたたちも止めてよ！！仲間なん……」
カナリアの声はそこで止まる。
そりゃ仲間のことを本当に信頼してるこの人たちの目を見りゃ、何も言えないでしょうね。
でも私はそこで感動している暇はないのだ。
なるべく薄く、でも強力な円を作る。
2人がどの方角から来るのか正確に知ってなきゃ防げない。
……来た！！
私は髪を一本を抜き、念で包み込む。
キキョウさんが撃つタイミングで髪をトランプ状に変化させ、強化、そして思いっきり投げつけた。
そして私もカナリアに向かって走り出す。
トランプ型の髪が玉に当たった瞬間、ガム状に変化させ、玉をがっちりガードして遠くに飛んでもらった。
でもここでカナリアが無傷だと少し怪しいため気絶してもらった。
……私、ヒソカの影響受けすぎかも。
丸パクリじゃん？
でも仕方ない！！
ヒソカの能力万能なんだもん。
と動きながら考えていた。
私はカナリアを庇うよう転がったため、背中を強打してしまった。
げほっ
指輪のおかげでダメージや痛みはないけれど、少しむせた。
「全く、使用人が何を言ってるのかしら。」
すっと木々の間からキキョウさんとカルトが姿を現した。
「まるで私たちがキルを虐めているみたいに。ただのクソ見習いのくせして失礼な。」
私の時と態度全然違うじゃん！？
どっちが本当のキキョウさんなんだろ。
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なう(2023 5 29 1:45) 少し付け加えました
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作者名：さっかーろ | 作成日時：2023年5月3日 17時
