【H×H】転生したら推しに囲まれましたっ！？〜三次試験からゾルディック家編〜 (ページ38)

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心のこもったページ38

「では、聞かせてもらおうか」

ゴン、クラピカ、レオリオ、ゼブロさんに囲まれて圧を感じる……。

説明せざるを得ない感じですね、わかりましたよ。

『えっとですね、まず私はキルアの殺気を察知致しまして、まずいなと思って間に割り込んだわけですよ。そしたら運悪く脇腹に入っちゃったんです。そして目が覚めてキルアの不合格を知って、キルアが思い詰めてるんじゃないかと思いましてゾルディック家のあるククルーマウンテンに向かったんです。そしたらたまたまイルミに遭遇しちゃってお客様として迎えられて数日過ごしたところでキルアに会って……「キルアに会ったの！？」

ゴンが前のめりになって聞いてくる。

『そうなの！なのにね、あの人家出してて両親の怒りを買ったからまだ帰れないとか言って私を追い出しやがったの！(嘘だけどね。)』

さっきまでの希望に満ちた明るい顔はだんだんと悲しげになっていく。

あああ、ごめんねゴン。

でもね、この体験はゴン達にとってとっても大切なことだったから邪魔したくなかったの！

わかってね！

ずっと黙って話を聞いていたクラピカが「ひとつ腑に落ちない点がある」と言って手を挙げる。

私はどうぞというジェスチャーをして促す。

「Aの脇腹にはキルアの腕が貫通していた。なのにすぐに動けたなんておかしいな。」

『うぐっ、え、あ、それはね……私の出生に関わることだから内緒！！』

私はクラピカの顔寸前に人差し指を立てて目で訴える。

クラピカは豆鉄砲を食らったかのように目を丸くしていたが、ぱっと顔を逸らしてしまった。

ま、ごまかせ……てはいないけど、セーフね。

「ならAの怪我は完治してんのか？｣

『うん、おそらくね。見る？』

さっきキルアとミルたんに怒られたからちゃんと許可を取ってからにしよう。

「「いやいやいやいや」」

レオリオとクラピカが驚いた顔で全否定するもんだからちょっと傷ついた。

『そんなに嫌がんなくてもさー』

「でも、Aが無事なら良かったよ！」

ゴンの屈託のない笑顔で見つめてくるから機嫌も元通りさ！

心配してくれてたのかと思うと心の底から嬉しさが湧き出てきてニヤけが止まらない。

『心配してくれてありがと』

今までで一番心のこもった感謝と笑顔だったと思う。