なんだ……こいつ ページ21
よし、早速ナウルから貰ったブレスレットの効果を試さなきゃね！
_____
なるはやでキルアの元へ！！
私は地面を蹴り、走り出す。
私の意思ではなく、能力により私の足が異様な速さで動き出す。
検証結果
このブレスレットの効果は莫大だった！
まず、制約と誓約を使ってももちろんノーリスク。
念で無理に早く動かしている身体にもダメージはない。
そして何より、
リニアモーターカーぐらいの速さで走れている。
ククルーマウンテンの場所なんて知らないのに、どんどん行き方浮かんでくる。
……やばい、私強いわ。
なんて浮かれていると、目の前に車が止まっていた。
そして、車から誰かが降りてきて
「や」
と声をかけてきた。
この声は……！？
『イルミ！！』
私はぐっと足に力を入れて速度を落とす。
そしてイルミの前で完全に止まる。
「オレのものになる気になった？」
『……なんでここにいるってわかったわけ？』
質問に質問で返すことはあまりよろしくないけど、あれは無視だ、無視。
イルミは無言で私のカバンを指さす。
なのでカバンを見てみた。
すると堂々と針が刺さっていたのだ。
『はぁ、なるほどね。これで位置情報が筒抜けだったわけね。』
「そういうこと。」
そう言うと、イルミは不気味に笑う。
「さっきの動き、なかなか良かったよ。本気でオレと結婚する？」
『は？』
まずい、一瞬本気で(何言ってんだこいつ)と思ってしまった。
仮にも推しだったのに！
私が引いているとイルミはため息をついて、その瞬間、私を抱えていた。
抱えられたと言っても、片腕で担がれているという意味だ。
『な、な、何！？』
「うちの家に来たいんでしょ。なら客として来なよ。歓迎するからさ。」
そう言い終わるとイルミは私を車の中へ投げ捨て、私の隣に座る。
『痛い！もうちょっと丁寧に扱ってよね！歓迎するんでしょ！？』
そう言う私を無視してイルミは無言でスマホを目の前に出す。
『ああ、電話番号教えろってこと？えっとね、090××××××だよ。』
イルミは満足したのかそのまま腕を組んで目を瞑った。
なんだ、こいつ……
顔は美形なのに行動が謎すぎる。
私は不思議に思いつつも、その時間を利用してゴンたちに心配はいらないとメールを送っておいた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 40人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さっかーろ | 作成日時：2023年5月3日 17時
