トーナメントーー！！ ページ11
__________委員会が運営するホテル
「最終試験は一対1のトーナメント形式で行う。その組み合わせはこうじゃ！」
私は祈るようにして目を開けてそのトーナメント表を見た。
私の番号はイルミと戦う位置にあった。
あ、終わったわ。
よし、参ったって言おう。
ここはプライドを捨てるんだ。
死なないけど痛めつけられるなんて地獄さ！
それにそこでイルミが勝ったら、キルアと対戦するのは私。
そして最後に戦うのはボドロ。
うん。ボドロなら勝てる気がする。
そう思うと気楽だな。
よし、ゴンを応援して、ポックルにお気の毒様ってして、参ったって2回言って、ボドロを髪の毛使って操作すれば。
うん。行けるな。
そんなこんなで考えているとゴンとハンゾーの試合が始まった。
キルア達話してたんだよね。聞いてなかったけど。
ルールの詳細は聞きたかったな。
確か……武器はOKだったはず。
でもボドロは武術家じゃん？
私だけ武器使ってたら大人気ないか。
ボドロさんの方が年上だけど。
じゃあ、まぐれで蹴りが当たってK.O.って演出にしよう。
「A、大丈夫か？」
肩にクラピカの手が置かれる。
『え？ああ、大丈夫だよ。』
「気分が悪いのなら無理しない方が良い。」
私が目を瞑って考え込んでたからか。
クラピカはほんとに優しいよね。
『ありがとう。でも私もゴンを見守っておく。』
クラピカは優しく微笑んだ。
____ボギャ、ゴキッ
すると、部屋全体に鈍い音が広がる。
ゴンの骨が折られたのだ。
私はとっさにゴンの方に駆け寄ろうとしたが、監視員に止められてしまった。
どうにかなるってことは分かってはいるけど、このまま放っておくのは嫌だったから。
私は助けられないもどかしさについ殺気を放つ。
でもそんなことしても何も変わらないのは分かっている。
私は落ち着くために座り込んだ。
結局、ゴンは勝つことが出来たけど、私はまだモヤモヤしていた。
医務室に運ばれていくゴンを見て、罪悪感だけが募る。
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作者名：さっかーろ | 作成日時：2023年5月3日 17時
