首を絞めないで頂けますかね？ ページ2
「ここは、相棒の部屋。2人で力を合わせないと抜け出せない罠が沢山しかけてある。手錠を片手ずつかけて、進め！」
試験管が説明をしてくれているが、それどころじゃない。
2人で……だと！？
会いたかったけど2人では会いたくないランキング1位なんですけど。
一応、挨拶して、敵意ないですよアピールをしよう。
『あ、初めまして。私、Aで……っ！』
急に私に向かって細長い何かが投げつけられた。
100％、イルミの針ですね。
私は間一髪で左に避けた。
すると、すぐ右に針が刺さってる。
わお、間一髪……。
避けられたことで少し油断していた。
『……っ！？』
私は首を掴まれ壁に押し付けられていた。
ちょ……死 ぬ、死 ぬって。
するとイルミが初めて話しかけてくれた。
「お前……99番の、何？」
99番の、何……？
初めての言葉がこれ？
これなんて答えるのが正解なんだよ、あほんたれ！
何答えたって殺すじゃねーか！
『は、な……しゃべ、れ、ない。』
私は必死にイルミの手を叩く。
多分イルミにはハエが止まった程度の扱いなんだろうけど。
少しすると、イルミは手を離してくれた。
急に離すもんだから膝から落ちてしまった。
膝小僧が……！ダメージをっ！
って、ふざけてられないんだった。
「私と99番の関係はただの受験者です。たまたま助けて貰ってお礼したりしてただけで。別に特別なことはないです。」
私はイルミの目を見て答える。
熊に遭遇した時とか、目を離したらいけないらしいし。
まあ他の理由もあるけど。
『……ふーん。』
イルミは少し考えて歩き出した。
正解だったみたい。
私は手錠に引っ張られる。
『うわっ』
「何やってるの。早くしなよ。」
私は走ってイルミに着いていく。
足引っ張ったら殺 されそうだし。
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作者名：さっかーろ | 作成日時：2023年5月3日 17時
