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デクさんの言う通りだった。
反論なんかできなくて、言いかけた言葉を呑み込んでの繰り返し。
『私、は…』
壊理とお別れしたいだなんて思ったことは無い。
ただ、もう会う必要が無いから。そのうち、壊理にとって私は重荷になってしまうって思ってたから。
お別れしざるを得ないと思ってた。
私は自由…なのかもしれないけど、自由になっていい人間だとは思わない。許されるとは思わない。
だけど……、
『…壊理に、会いたい』
震えた言葉だったけれど、デクさんは私の言葉を聞いて優しく微笑んだ。
『でも、どんな顔して会えばいいのか…』
「大丈夫だよ、壊理ちゃんも君のことを待ってる」
私よりも年下のはずなのに、デクさんはとても大きく見えた。
“────僕は君が何を言おうと笑ったりなんかしないから”
…立場は違えど、そんなことを言ってくれた人は治崎さん以来だ。
どうせみんな心の底では私のことを馬鹿にしてるって。哀れんでるんだって。そう思ってたのに。
何故か彼の瞳はとても綺麗に澄んでいて、なんだか信用できるような…そんな気がした。
·
病室に戻った頃にはもうすっかり面会時間は過ぎていて、通形さんとデクさんは「また来るよ」と残して去っていった。
もちろん相澤さんも共に帰るのだけれど、
『あの、壊理に会いに行っても大丈夫…ですかね』
「…！」
恐る恐る言ってみれば、彼は驚いたように目を見開いた。
「あー…っと、担当のナースには俺から言っておく」
ポリポリと首の後ろを搔きながらも頷いた相澤さんにほっと胸を撫で下ろす。
ほっと…？
…思ってた以上に私自身は壊理に会いたかったのかもしれない。
『…ありがとうございます、』
「……思う存分話してこい」
ぽす、と去り際に私の頭に手を置いた彼がスタスタと遠ざかっていく。
その大きな掌に心臓が熱くなる。
…大人の男の人の手。父親や治崎さんにはしてもらえなかったこと。
不思議と心を落ち着かせてくれるその行為に、何故だか無性に泣きそうになった。
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ゆきんこ - 治崎廻さんが私の一番好きなキャラクターなのですが、夢小説がなかなか無くて自給自足しなきゃなぁ、と思っていたところ、この作品に出会いました。この作品が大好きです！続きもすごく気になります。更新頑張ってください。応援しています！ (2020年9月22日 14時) (
レス) id: 622aa4e7f6 (このIDを非表示/違反報告)
碧佳 - え、めっっっっっっっちゃ好きです!!!すんごい続き気になる〜！更新頑張ってください！ (2020年3月3日 12時) (レス) id: f33055e332 (このIDを非表示/違反報告)
pico(プロフ) - ありささん» ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しい限りです！ (2020年2月17日 0時) (レス) id: 9e63868de4 (このIDを非表示/違反報告)
ありさ(プロフ) - めちゃくちゃ好きですこの作品！めっちゃうちの読みたかったドストライクです！更新ファイトです！ (2020年2月16日 22時) (レス) id: 2c7a607a36 (このIDを非表示/違反報告)
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