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そしていよいよ開演10分前。
通形さんや壊理に続いて会場内へと入って行くけれど、人が多すぎてなんだか目眩がしそうになる。
…あ、やばい。
人が多いからと壊理を抱き上げた通形さんは私の方を振り返って「大丈夫かい？」と声を掛けてくれるけれど、人に揉まれて上手く受け答えができない。
『あ、あの、…私は後ろの方で見てるので2人は先行っててください…！』
せっかく壊理が楽しみにしてたのに。
私の事情に付き合わせたくなんかない。
少し目を見開いて心配そうにこちらを伺う通形さんに大丈夫だときっぱり言い切る。
壊理が私の方を不安げに見つめるのに対してにっこりと笑って見せた私は、2人が前に進んだのを確認して小さく息を吐いた。
ワイワイ、ガヤガヤ、ザワザワ。
そんな言葉が似合うだろうこの場の雰囲気は慣れないし、むしろ苦手だ。
次々に入ってくる人々にもみくちゃにされて、なんだか気が遠くなりそうで。
こんな場所で立ち止まるわけにも行かずにふらりとよろけたところで、
「おい」
『…！』
グイッと腕を引かれた。
反射でビクリと体が強ばったのが分かる。
『あ、あい、相澤さ…』
はくはくと唖然としながら言葉を紡ぐ私からすぐに手を離した相澤さん。
いつの間にか電話は終わったらしくて。
「悪いな、配慮が足りなかった」
人の流れに逆らいながら、私と共に後ろの方まで下がってくれた。
前の方に比べると落ち着いていて、いくらか気分はマシだ。
「どうする？出るか？」
『や、見ます…！』
せっかくデクさんが呼んでくれた文化祭だ。
不安や恐怖ももちろんあったけど、ちゃんと見たい。
「…無理だと思ったら自分で言えよ」
『はい』
落ち着いた相澤さんの様子を見ると、デクさんは無事だったんだろうか。
そんなことを尋ねようとしたところで、相澤さんの奥にもう1人の男の人がやってきた。
「イレイザー！俺も見に来たぜ！！」
大きな声に思わずひくりと喉が引き攣る。
分かりやすく嫌そうな顔をした相澤さんの奥にいた私に気づいたらしい男の人は私のことを知っているらしい反応を示した。
…あ、そっか。私と壊理の存在は雄英のヒーローには知れ渡ってる…のか？
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ゆきんこ - 治崎廻さんが私の一番好きなキャラクターなのですが、夢小説がなかなか無くて自給自足しなきゃなぁ、と思っていたところ、この作品に出会いました。この作品が大好きです！続きもすごく気になります。更新頑張ってください。応援しています！ (2020年9月22日 14時) (
レス) id: 622aa4e7f6 (このIDを非表示/違反報告)
碧佳 - え、めっっっっっっっちゃ好きです!!!すんごい続き気になる〜！更新頑張ってください！ (2020年3月3日 12時) (レス) id: f33055e332 (このIDを非表示/違反報告)
pico(プロフ) - ありささん» ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しい限りです！ (2020年2月17日 0時) (レス) id: 9e63868de4 (このIDを非表示/違反報告)
ありさ(プロフ) - めちゃくちゃ好きですこの作品！めっちゃうちの読みたかったドストライクです！更新ファイトです！ (2020年2月16日 22時) (レス) id: 2c7a607a36 (このIDを非表示/違反報告)
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