2-7 空中戦 ページ32
少し後ろに下がるシャオさん。助走をつけてロボットの方に跳んでいくつもりなのかもしれないが、さすがに人間の脚力じゃ無理だろう、何か策があるのだろうが。
と、その予想は的中する。
ざわり、ざわりと毛が逆立つような気配を感じる。そちらを注視していると、瞬き一つの間に、シャオさんの姿は変わっていた。
頭部には犬のような耳が生え、腰からは尾がするりと伸びる。爪は尖り、犬歯は鋭さを増した牙となっていた。
ざわざわと野獣の気配を本能で感じる。
「個性」。この世界で獲得した能力。あれはシャオさんの個性によるものだろう。
ダッと走り出した足はスピードを早め、地面を蹴ってロボットへと向かっていく。
敵を捕捉したロボットが、残ったアームで大きく薙ぎ払う。建造物が瓦礫となり、弾丸となって飛来する。
迫る瓦礫を認め、尚にやりと獰猛な笑みを浮かべるシャオロンさん。すると、空中でくるりと体をひねり、瓦礫を蹴って運動エネルギーを打ち消した。
一瞬瓦礫が制止した所に着地し、更に飛び上がる。思いっきり下に押された礫が地面にめり込んだ。一体、どれ程の威力だったのか。真下に誰かいたら確実に死んでいただろう。
ヒョイヒョイと擬音が付きそうなほど、軽やかに高度を上げていく。
そして、ロボットを越えたところで───
未だ赤いシャベルが、全体重をかけて振り下ろされた。
アームで咄嗟に防御するロボット。だが、それが悪手であることは分かりきっていた。
「無駄や」
バターにナイフを入れるように、するりとシャベルは鉄を溶かし、電気回路を焼き切った。
そのままシャベルは進んでいき、ロボットの脳天とかち合って火花を散らす。
切れ目を入れ、そのまま内部へと…
と、いう所で、シャベルの切れ味ががくりと落ちた。
切った箇所を見ると、不運にも冷却水のタンク部分を切っており、それでシャベルが冷めてしまったらしい。
それにシャオさんも気づいたらしく、切断しようとするのを止めて近くのビルに飛び移った。
そのチャンスを無駄にはしない。
観察しながらロボットに近づいていた俺は、すぐさま個性を起動する。
ダイスロール……2成功。
……1。
どうやら俺は運がいいらしい。
「雷」
切れ目を目掛けて閃光が
寸分狂わず内部の機構へと飛び込んだ電光は、ロボットの回路を焼いて炎上させた。
あっ、という顔のシャオさんに笑顔を向ける。我ながら意地の悪い笑みだという自覚はあった。
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片栗粉のパウダーシャワー(プロフ) - ゴリ美さん» ありがとうございます！！！！！！！！！！！！！！！！ (11月11日 15時) (
レス) id: e904eec433 (このIDを非表示/違反報告)
ゴリ美 - 好きです！！！！！！！！！！！！！ (10月26日 18時) (レス) @page34 id: a2762c3708 (このIDを非表示/違反報告)
片栗粉のパウダーシャワー@次こそは星へ想いを(プロフ) - (◜○◝ )さん» マジですか！？なんという偶然…！こちらこそ見ていただきありがとうございます！ (7月14日 17時) (レス) id: e904eec433 (このIDを非表示/違反報告)
(◜○◝ ) - 推しのシャオちゃんが1番最初に出てきてマジで嬉しいです！1番最初にシャオちゃんを出てきただきホンッッッットゥにありがとうございます!!ヽ(；▽；)ノ (7月14日 16時) (レス) @page30 id: 28a9c50d0f (このIDを非表示/違反報告)
片栗粉のパウダーシャワー@次こそは星へ想いを(プロフ) - 黒さん» ありがとうございます！個性はこだわって作ったので嬉しいです！頑張ります…！ (7月9日 13時) (レス) id: e904eec433 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：片栗粉のパウダーシャワー | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/katakuri-8734j/
作成日時：2022年12月31日 21時
